match memo

• 先週に行われたJ1リーグの開幕戦で横浜FCを1-0で破り、松橋新監督の初陣を飾った東京。続く第2節は、ホーム･味スタでの今季初ゲームだ。対戦相手は、昨季J1初昇格ながら3位に食い込む躍進を見せたFC町田ゼルビア。今季も他クラブからの補強で確実に戦力はアップしており、優勝争いに絡んでくることが予想される。昨季、東京は町田に対してシーズンダブルを許しており、同じ都内のライバルチームとしてこれ以上敗戦を重ねるわけにはいかない重要なホーム開幕戦だ。先週は2月とは思えない暖かさの中での試合だったが、一転して今週は列島を寒波が包んでおり、味スタも気温が10℃に満たない冷え込みの中での試合となった。

• 3-4-2-1の布陣を敷く町田に対し、東京も前節と同じスタメン、同じシステムで対抗。その影響もあってか、前半から拮抗した内容となる。東京は1トップのヒアンにボールを収めることができず苦戦するが、一方で中盤では町田と激しい球際の競り合いを展開し、決して悪い内容ではない。攻撃ではセットプレイから森重のヘディングがクロスバーを直撃するなど惜しい場面もあったが、総じて決定機といえるような場面は無し。町田にもビッグチャンスの無いまま、前半は0-0で折り返す。

• 後半に入ってもなお0-0のまま拮抗した時間が続き、東京は64分にヒアンと白井を下げ、佐藤と安斎を投入。前線の顔ぶれを変えることで攻撃面での改善を期待したい交代だ。しかし、悪いなりに収めどころになっていたヒアン、そして右サイドを押し上げる原動力となっていた白井がピッチを去ったことで、町田は対面になる左サイドを攻勢のきっかけにする。82分、町田は左サイドを抜け出した前のクロスに中央の西村が押し込み0-1。その後は町田が巧みに時間を使って撤収を完了させ、試合終了。東京はホーム･味スタでの初戦を落とすことになった。

• 全体的な内容は悪くない試合だった。ミラーゲームとなった中、中盤で互角以上に渡り合い、相手の思い通りの展開にさせず。拮抗した内容に持ち込めたという意味では、前節の横浜FC戦よりも良かったと思う。しかし、後半の自分たちの選手交代でバランスを崩してしまい、そこを町田に付け込まれてしまったように見えた。3-4-2-1のシステムは現有戦力で戦うには最適解かもしれないが、中央でスペースを与えてもらえていない俵積田や、攻守の判断面で迷いがあるように見える安斎など、ポジションによっては適性の見極めなども必要になりそうだ。またしても町田に勝てなかったのは悔しいが、リーグ戦は続いていく。次節は中3日で再びホームでの名古屋グランパス戦となるだけに、早めの立て直しに期待したい。