今日7/14は、夜に味スタで東京×川崎のビッグマッチが組まれているが、昼の予定は空いている。ハシゴできそうなカードを探したところ、ちょうど15時という頃合いの良い時間で武蔵野のホームゲームが組まれているので、特に悩むこともなくハシゴ観戦決定。対戦相手は2017年7月の東近江以来、2年ぶりに観るラインメール青森だ。青森は今季からJリーグ百年構想クラブにも承認されており、J3ライセンス取得を目指した動きが本格化しつつある様子。J3参入要件を満たすためには諸条件あるが、まずは必須要件ともいえる「成績」を残したいところだろう。今日の天気は生憎の雨で、武蔵野陸上競技場の屋根下席を押さえるためにキックオフ1時間前には会場入り。試合まで少し退屈するかと思ったが、ちょうどコンコースで縁日イベントをやっており、賑わいを眺めているうちに試合時間。来場時に降っていた雨は小康状態となったが、ピッチ上のボールは所々で止まる感じだ。
試合最初の決定機は9分。武蔵野が右サイドの高い位置でボールを奪い、クロスを受けた水谷がシュートに持ち込むがゴールの左に外してしまう。出鼻を挫かれかけた青森だが、すぐさま反攻。14分、右サイドからの西室のクロスに、中央の萬代がヘディングで合わせて0-1。青森にとってはファーストチャンスだったが、これを一発で仕留めた形だ。更に17分、青森は直接FKを得ると、菊岡がPA内左サイドに蹴って野田が折り返し、中央の佐藤が頭で押し込んで0-2。セットプレイで畳みかけた青森がリードを広げる。追う武蔵野も21分に髙慶汰が決定的なシュートを放つが、GK・横山が触ってポストに弾かれゴールならず。その後も相手陣内まで攻め入るがなかなかゴールを割れない武蔵野だが、前半ATに細かいパスの繋ぎで相手陣内に攻め入り、一度奪われながらも再度ボールを奪い返した水谷が決め、1-2と詰め寄って前半終了。後半に入ると武蔵野がさらに攻勢を強め、青森はどうにか跳ね返す時間が続く。67分に小野寺のクロスは中に2人詰めていたがどちらにも合わず。75分には石原が中央で受けて反転から強烈なシュートを放つが、これもゴールの僅か左に外れ、スタンドからは大きなどよめき。70~80分にかけては武蔵野がセカンドボールを完全に支配するワンサイドゲームとなり、同点に追いつくのも時間の問題かと思われたが、青森の最終ラインもこの正念場といえる時間帯をひたすら耐え続ける。終盤になると、武蔵野にもやや攻め疲れのような雰囲気となり、そのまま試合終了の笛。下位低迷中の青森にとっては大きな勝点「3」獲得となった。
試合の要所をきっちり押さえた青森の見事な逃げ切りゲームだった。先制点は中央の散らしからクロスを入れて萬代の得意な空中戦を生かすという、おそらく狙い通りの形。滞空時間の長い跳躍、そしてコースを狙った精度の高いヘディングの技術は、さすがJ1経験者だ。2点目の菊岡のセットプレイも見事で、ダイレクトに中に合わせるのではなく、一旦大外に振ってからの折り返しを押し込む形。良い入り方をしたのにも関わらず、先制点を許してしまい浮き足立つ武蔵野の守備を嘲笑うかのような、見事な追加点だった。武蔵野も立ち直りは早く、青森のバックラインの若干怪しい対応の隙を突いて前半のうちに1点を返し、後半は長いボールを使って押し込んだ。願わくば、こぼれ球を完全に支配することのできた時間帯で一気に同点・逆転といきたいところだったが、今日に関しては青森の守備の集中力が紙一重の差で上回ったように思う。今季下位に苦しむ青森にとって、リーグ後半戦の挽回に向けた足がかりといえる試合だったのではないかと感じた。