この週末は土日ともフリーだったので、日曜日は安定の野津田に決定。今季は野津田へ既に2回足を運んでおり、今日は3回目。5月の時点で既にこの回数はハイペースな気がする(笑)。2週間前の水戸戦では5,000人を超える客入りだったが、今日は遠方の京都が相手でアウェイサポーターがやや少なめということもあり、観客数は3,000人台。試合を観る座席を選べるのは嬉しいが、もう少し入っても良いのかなと思う。現在15位の町田が迎える相手は、昇格プレーオフ圏内の5位に食い込んでいる京都。京都を観るのは久しぶりで、ちょっと楽しみだ。今季から中田一三新監督が就任したことは知っているが、どんなサッカーなのかは正直、あまり良く分かっていない。どちらかといえば京都を中心に観ることにする。
前半、コイントスで選択権を取った町田はコートチェンジを選択。この前の水戸戦でもコートチェンジしていたが、何か意図があるのだろうか。そんなことを考えているうちにスコアが動く。開始1分も経たないうちに、一美がロングフィードに抜け出してフィニッシュを流し込み、アウェイの京都が先制。町田はいきなり出鼻を挫かれた格好だ。しかし4分、今度は町田の右CKが直接クロスバーを叩いた跳ね返りをすかさず大谷が押し込み、1-1の同点。セットプレイで追いつくことができたのは、町田にとって幸いだろう。攻撃の応酬が繰り返され、第三者的には面白い立ち上がりとなった試合だが、徐々に試合は膠着。京都は自陣でボールをキープし、4-1-2-3のアンカーを務める庄司がゲームをコントロールするような感じだが、町田の積極的なプレスを前に組み立てが無効化されてしまい、なかなかチャンスを作ることができずに前半終了。後半に入って66分、町田は縦のフィードに左のゴールラインぎりぎりで追いついた森村が折り返し、中央でボールを受けたロメロがシュートを決めて2-1と逆転に成功。今季なかなかホームゲームで勝てていない町田にとっては大きな1点だ。アウェイとはいえ負けられない京都はすぐさま反撃。途中出場のジュニーニョが69分に左サイドからのクロスに完全なフリーで合わせる絶好機を迎えるが、ヘディングシュートは僅かに枠の右。京都ベンチは更に闘莉王と冨田を投入し、システムを3-4-2-1に変更する。すると82分、今度は自陣からジュニーニョの縦パスに反応した仙頭がDFライン裏の広大なスペースへ抜け出し、ゴールへ丁寧に流し込んで2-2の同点。その後も両者共に積極的な姿勢を見せたが、試合はこのままタイムアップ。両者痛み分けのドローとなった。
良くも悪くも両チームの持ち味が出た試合だったのではないか。開始5分で両者1点を取りあうなど、出入りの激しい立ち上がりとなったが、それがむしろ互いの試合運びを慎重にさせた感があり、特に前半はやや見せ場の少ない展開となった印象だ。そんな中、町田は前から奪いに行く守備で徐々にリズムを掴み、その勢いのまま逆転まで持っていくことができた。京都は先制点以降はこれといったチャンスを作れない時間が長かったが、62分のジュニーニョの投入が布石となった。一時は逆転を許したが、その後の選手交代で4-1-2-3から3-4-2-1にシステム変更し、そこまで外に開くポジションをとっていた仙頭を中央寄りに配したことで、同点ゴールのきっかけとなるジュニーニョのキラーパスを引き出す場面に繋がったように感じた。中田監督の采配を観たのは初めてだったが、前線の若手スタメン起用や早めの交代、システム変更など、勝利には届かなかったが見応えのある采配だった。町田は2失点共にハイラインの裏を突かれた形で、改善は必要なのだろうが、得点力不足に苦しむ中で複数得点を挙げられたのは収穫のはず。停滞した状況から積極的に流れを変えようとする両チームの姿勢が感じられる良い試合だった。