前節の開幕戦、ホームで札幌を2-0で下し、幸先良いスタートを切った湘南。第2節は、再びホーム・平塚に東京を迎える。昨季のルヴァンカップを制したメンバーに加え、今季から2014年シーズン以来5年ぶりの復帰となった武富が開幕戦で2得点を挙げるなど、新加入選手も活躍しており、更に波に乗りたい試合だ。対する東京は、前節の川崎戦(A)で守勢に回る展開ながらゴールを守り切り、0-0で貴重な勝点「1」を持ち帰ることに成功。今節はアウェイでの連戦となるが、粘り強く戦い、最終的には勝利を狙いたい試合だ。
立ち上がりは両チーム共に慎重な入り方を見せ、これといったチャンスがなかなか生まれない展開となるが、均衡はセットプレイから崩れる。17分、湘南が左サイドで獲得した直接FKを松田がゴール前に入れると、混戦となったボールをクリアしようとした髙萩のキックが自陣ゴールに吸い込まれ、オウンゴールで湘南が先制。東京は今季初失点を喫する。昨季の終盤戦ではビハインドの状況でゴールをこじ開けられない試合の多かった東京だが、27分、開幕戦に続くスタメンとなった小川がDFラインの裏にボールを入れると、これに反応したディエゴがPA内のゴールライン際まで持ち込み、マイナス気味の折り返しを拾った東が丁寧にゴール右隅へ流し込んで1-1。早い時間に追いつくことに成功する。更に40分、再び小川が蹴ったロングフィードに永井が走って抜け出すと、ボールを処理しようとした湘南GK・秋元からボールを奪って狭い角度からグラウンダーのクロス。ディエゴがダイレクトで合わせたシュートは秋元が何とかはじくものの、こぼれ球に詰めていた橋本が押し込み、1-2と逆転。東京が2トップの走力を生かしたシンプルな攻撃で得点を重ね、前半を終える。
後半最初のチャンスは再び東京。50分、左サイドでの永井のキープから中央のディエゴ→右サイドの室屋へと展開し、室屋の折り返しを久保がダイレクトでシュート。決定的なフィニッシュは秋元が正面で弾くものの、こぼれ球はカバーに入っていたDF・大野の手に当たってしまい、PKの判定。ディエゴがPKを難なく沈め、東京がリードを2点に広げる。しかし、この2点差も束の間だった。55分、松田の右サイドからのクロスに対し、ファーサイドに詰めていた武富が完全にフリーとなり、ヘディングを押し込んで2-3。湘南にとっては希望を繋ぐ1点が入る。ボールサイドに対して圧縮をかけ、コンパクトに守ることのできていた東京だったが、大外へのクロスに対しての対応で混乱が生じて押し込まれる展開。湘南はこの機に乗じて1トップに指宿を投入して同点ゴールを狙うものの、東京が最後までボールを跳ね返し続けて2-3のままタイムアップのホイッスル。クロスへの対応という明確な課題は残ったが、得意の速攻を起点に3得点を挙げた東京がアウェイで今季初の勝点「3」を持ち帰ることに成功した。