2019.12.16 - 全日本大学サッカー選手権大会 準々決勝
関西学院大学 × 立正大学
( 川口市青木町公園総合運動場陸上競技場,13:00 )
全国9地域の大学リーグ上位チームで争われる、大学日本一を決めるインカレの準々決勝。川口会場では、関西学院大学と立正大学が対戦する。関西1部で準優勝の関西学院は、一昨日に行われた2回戦から登場し、東海1部王者の東海学園大学を撃ち合いの末に4-2で下してのベスト8進出。関東1部の昇格初年度ながら3位に食い込みインカレ出場権を得た立正も、同じく2回戦から登場。後半ATの劇的な先制点により、新潟医療福祉大学を1-0で撃破している。平日昼開催ということもあり、スタンドは300人に満たない入りとなったが、両校の部員が声援を張り上げてスタンドを盛り上げていた。
前半はやや優勢にボールを支配して攻め込む関西学院に対し、速攻でチャンスを見出す立正という構図。関西学院は両サイドを押し込みつつ、DFライン裏のスペースも狙いながら攻め立てるが、立正もボールを奪うと人見・平松・藤森の前線3枚が攻撃のスイッチを入れ、直線的に縦に仕掛けるカウンター。速攻に対して関西学院は戻りながらの守備で苦しめられるものの、どうにか防いでいく。両チーム共に狙いは明確に見えたものの、前半は0-0のまま終了。
後半は両者共にギアを上げて、徐々に攻守切替の多い展開となっていく。先に流れを掴んだのは立正。前からボールを奪いに行くギアを上げる。57分、相手陣内で人見がボールを奪ってからの速攻を藤森がシュートに持ち込むが、GK・馬場が抑えて先制ならず。やや立ち遅れた感のあった関西学院は、G大阪加入が内定している山本が中盤を引き締めてボールを刈り取り、カウンターで応酬するが、終盤になると返す刀で立正が再び攻勢。83分には鈴木のクロスに途中出場の見原が頭で合わせるが、僅かにクロスバーの上へ外れる。後半ATには平松が鈴木とのパス交換から抜け出し、GKと1vs1の決定的なチャンスを迎えるが、シュートは大きく枠の上。2回戦に続く劇的決勝点かと思われたがモノにできず、立正は選手もベンチもガックリ。関西学院は九死に一生を得る。試合は0-0のまま、延長戦に突入。
延長戦は、ここまで交代カードを1枚しか使っていなかった立正が残ったカードを次々に切って流れを変えようと試みるものの、延長戦前の劣勢を防ぎ切った関西学院が反撃に転じて押し込む展開。延長前半は均衡が破れなかったが、試合が動いたのは後半に入ってからすぐの109分。関西学院が左サイドを起点に木村がボールを収めて中央に起点を作ると、右サイドからゴール前に入ってきた山下がDFライン裏に出たボールに抜け出してシュートを叩き込み1-0。途中出場の木村と山下の2人が絡んだ得点で、関西学院が大きな1点を奪った。これが決勝点となり、試合は120分で決着。堅い守備で無失点で耐え抜いた関西学院が、関東勢以外で唯一の準決勝進出を決めた。