2019.04.29 - 関東サッカーリーグ1部 前期 第3節
VONDS市原FC × ジョイフル本田つくばFC
( ゼットエーオリプリスタジアム,11:00 )
JFL昇格を目指す強豪クラブがひしめく関東1部リーグ。開幕2試合を終え、ここまで白星を2つ揃えているのはVONDS市原FCとジョイフル本田つくばFCの2チームのみという状況。そして今節、この強豪2チームが早くも顔を合わせる形となった。昨季リーグ2位ながら、優勝の栃木ウーヴァに勝点差「14」をつけられる惨敗シーズンだった市原は、今季から指揮を執るフラビオ監督のもと再び地域CLへの出場を狙う1年。対するつくばも全国リーグの経験者は少ないながら、大卒選手などの堅実な強化で1部でも上位を狙えるポジションにつけているだけに、今後のリーグの行方を占う注目の一戦だ。
スコアが動いたのは立ち上がりの8分。市原が高い位置でボールを奪うと、ショートカウンターが発動。左サイドから久保が中へボールを送り込むと、ニアで池田が潰れた先に待っていたファーサイドの峯が押し込み、市原が1点を先制する。その後も市原が支配する時間が続き、21分には池田の縦パスに反応した久保がGKと1vs1のチャンスを迎えるが、ループシュートは枠の右に外れて追加点ならず。一方のつくばは裏のスペースにロングボールを送り込んで起点を作る狙いを見せ、徐々に劣勢を挽回。右サイドの下重が中に切れ込む動きでアタッキングエリアに入るなど決定機の一歩手前までの形は作れるようになるが、得点までは至らず1-0で前半を終了する。
後半、市原は頭から久保に代えてレナチーニョを投入。開始早々にレナチーニョがヘディングシュートに持ち込むなど、早々に決定機を作る。カウンター狙いのスタンスをより強くした市原は自陣にコンパクトなブロックを構築、つくばがボールを保持してチャンスを窺う時間が続く。得点の必要なつくばも62分に切り札の冷岡を投入して前線を強化するが、追加点を挙げたのはホームチームだった。73分、市原が中盤でボールを奪うと、縦パスに抜け出した池田の折り返しを中央のレナチーニョが受け、DFを冷静にフェイントでかわしてゴールに叩き込み、リードを2点に広げる。どちらに点が入ってもおかしくない展開から市原が追加点を奪ったことで、試合の行方は決定的なものになった。80分、市原は中央のレナチーニョが起点となって左サイドの熊谷へ展開すると、熊谷のクロスから生まれたゴール前の混戦を二瓶が押し込んで3-0。ATには再びレナチーニョがボールを収めて起点となり、右サイドを抜け出した池田のクロスを途中出場の加賀美がヘディングで叩き込んで駄目押しの4点目。つくばの息の根を完全に止めてみせた。堅い守備も最後まで綻びをほとんど見せずにクリーンシートを達成し、注目の上位対決は市原が4-0の圧勝。まだリーグ序盤戦とはいえ、今後のチームに勢いを与える結果となった。