2018.11.04 - 関東社会人サッカー大会 準々決勝
足利御厨UNITED × Tokyo International University
( 東京多摩フットボールセンター南豊ヶ丘フィールド,11:00 )
首都圏内の各都県リーグ上位16チームによって行われる、関東2部昇格を賭けたトーナメント大会。開催地は年毎に各都県の持ち回りとなっており、今年は東京都での開催。大会の2位以内に入れば、来季の関東2部昇格もしくは入替戦への出場権を獲得できる。昨日(3日)に1回戦が行われ、連戦となる本日は勝ち残った8チームによる準々決勝が行われる。南豊ヶ丘フィールドで行われる第1試合は、栃木県1部で2位の足利御厨UNITEDと、埼玉県1部で優勝したTokyo International Universityの対戦。足利御厨は、1回戦で茨城県王者の鹿島さわやかFCをPK戦の末に撃破。一方、東京国際大学サッカー部のメンバーで構成されるTIUは、1回戦で開催地枠の東京都1部4位・八王子FCを1-0で破っての勝ち残りとなっている。土日の連戦2日目という難しい条件下でどのような試合になるかも注目ポイントだ。
立ち上がりはTIUがやや優勢。15分に塩野のミドルシュートがDFに当たってゴールの僅か左を脅かすと、23分にはゴール正面からの西野の直接FKがクロスバーに弾かれるなどチャンスを作り出す。しかしキックオフ直後から降り出した雨の影響もあり、人工芝ピッチの状態が徐々に悪化。両チーム共に上手くボールを繋ぐことができず、なかなかチャンスを糸口を掴めない時間が続く。そんな中で再び内容を立て直したのはTIU。序盤はボランチの位置に入る西野が組み立ての中心となる一方、西野に預けすぎる傾向があったが、2列目の秋山が低い位置に下りてきて組み立てのヘルプに入ることで、西野が前に出ていく場面が増えていく。それが実ったのは39分、TIUは西野が秋山とのワンツーで右サイドを抜け出すと、そのままドリブルでカットインしてPAに侵入。コースを狙った左足のシュートがファーサイドのゴール左隅に決まり、TIUが1点を先制。ピッチコンディションに苦しみながらも見事にリードを奪い、前半を0-1で折り返す。
リードを奪って無理に攻める必要のなくなったTIUは、後半からロングフィードを多く織り交ぜたシンプルな攻撃を展開。不要なカウンターを受けるリスクをかけずに堅実な試合運びを見せる。しかし足利御厨もここから粘りのサッカーを披露。前線で待つ三田にボールを預けてDFラインに圧力をかける。58分、その三田がクリアボールを拾って右サイドを縦に仕掛けると、TIUはこれをPA寸前でファウルで止めて直接FKを獲得。キッカーの金谷がグラウンダーの速いキックを入れると、ボールはカットに入った高橋の足に当たってコースが変わりゴールイン。セットプレイからのオウンゴールという形ながら、足利御厨がしぶとく1-1の同点に追いつく。その後は互いに睨みあいの展開となるが、試合終盤はTIUが押し込む内容。後半ATには左サイドの松崎が西野とのワンツーのリターンを受けてPA内に侵入し、中央でフリーの柴田に決定的なクロスを送るが、「決めるだけ」のシュートは枠の右に外れてしまい、勝ち越しならず。試合はPK戦に突入する。両チームのGKが的確な読みと鋭い反応を見せたPK戦は、互いに際どいコースを狙ったキックが続く緊張感の高い展開となり、5人目までに双方2人ずつが失敗。最後はTIUの8人目・石川のキックがゴールの僅か左に外れ、ようやく決着を見ることとなった。終始ボールを支配される展開ながら攻守共に辛抱強く90分を戦いきった足利御厨が、連日のPK戦を制して2週間後に行われる準決勝進出を決めた。