2018.10.20 - 明治安田生命 J1リーグ 第30節
FC東京 × セレッソ大阪
( 味の素スタジアム,19:00 )
前節、名古屋とのアウェイ戦を2-1で競り勝ち、9試合ぶりにリーグ戦の勝利を挙げた東京。前半戦の「貯金」のおかげで順位はまだ4位につけているが、後続のチームが一気に勝点を詰めており、ACL出場権争いを生き残るには再び勝点を積み上げる必要がある。2週間ぶりの開催となる今節は、ホームに戻り、8位・C大阪との一戦。シーズン前半でのアウェイ戦では0-1で敗れており、シーズンダブルを許さないためにも重要な一戦だ。C大阪は直近の3試合で勝利が無く、特に前節はG大阪との「大阪ダービー」で0-1の敗戦。尹監督のシーズン終了後の退任が報じられるなど、ピッチ外が騒がしい状況だが、負傷離脱していた杉本がスタメンに復帰という明るい材料もある。
前半は静かな展開となった。東京は前節に機能したディエゴ・永井へシンプルにボールを送り込む組み立て。14分、ゴール正面でディエゴとのワンツーでフリーとなった永井がシュートを放つが、GK・金鎭鉉が冷静に弾き出して事なきを得る。その後も速攻主体で流れを引き寄せる東京だが、C大阪も守備を少しずつアジャスト。高い位置から集中したプレスで奪いに来る時間帯があり、東京もそのタイミングで流れを手放す形となってしまう。C大阪はボランチを経由してしっかりと組み立てるが、2トップの杉本・柿谷がシュートを放つ場面を作れない。互いに守備が機能する一方、攻撃は簡単なミスで途切れてしまうピリッとしない空気の中、0-0で前半を終える。
後半の序盤、東京が連続してチャンスメイク。47分にサイドから波状攻撃を仕掛けてからの大森のシュートは枠の右。49分には永井がフリーでDFラインの裏に抜け出し、最後は室屋が強烈なシュートを放つが金鎭鉉の正面。スペースが多く、テンションの高い入りとなった立ち上がりから東京が流れを掴む。C大阪の執拗な守備に苦しめられながらも徐々にゴールへ近づく東京は、64分にディエゴが単独のドリブルでPA内に侵入。DFに倒されるが、PKの判定は無し。70分には途中出場のリンスとの連携から右サイドを崩した室屋がドリブルでPA内に侵入するも、DFにブロックされてシュートに持ち込めず。ゴールまであと少しの所まで近づきながら1点が遠く、徐々に不穏な空気が立ち込める。嫌な予感は的中する。終盤の84分、C大阪は自陣でボールを奪い、ロングカウンターが発動。杉本へのロングフィードから水沼へと繋ぎ、シュートがDFに当たって浮いたボールをフリーの清武がダイレクトボレーで合わせると、これが決まって0-1。守勢を強いられていたC大阪がワンチャンスを生かしてリードを奪う。東京は変わらず猛攻を仕掛け、89分にはロングボールにリンスが抜け出し金鎭鉉をドリブルでかわすものの、狭い角度を流し込むことができず、最後のビッグチャンスも逸する形に。結局、0-1のまま試合終了。C大阪が4試合ぶりの勝利を飾った一方、東京は前節の勝利で取り戻しつつあった勢いを結果に繋げられず、痛恨の敗戦となった。