2018.08.26 - 明治安田生命 J1リーグ 第24節
湘南ベルマーレ × FC東京
( ShonanBMWスタジアム平塚,19:00 )
前節の札幌戦(A)で2点のリードを守り切れず、リーグ3連敗を喫した東京。順位は川崎に次ぐ3位のままだが、4位につける神戸が勝点差「4」に迫っており、上位に踏みとどまるためにもこれ以上の連敗は避けたい。立て直しを図って行われた22日の天皇杯・山形戦ではPK戦まで縺れながら敗退を喫し、残るタイトルがリーグ戦のみとなってしまった中、どのように戦うか。アウェイでの連戦となる今節の相手は現在12位の湘南。湘南も東京と同じく3連敗中と苦しい状況であり、勝利が欲しい状況は同じ。トンネルを抜け出すことができるのはどちらのチームか、注目の日曜ナイトゲームとなった。
キックオフ直後から目を引いたのは、両チームが採用したシステムだった。湘南は通常の3-4-2-1ではなく、石川をアンカーに置いた4-1-4-1。対する東京は東をトップ下、リンスを左サイドアタッカーに置く4-2-3-1。どちらもシステムを変更して試合に臨んできた。前半は一進一退の攻防。最初に流れを作ったのは湘南。4バックを採用ことでサイドの攻撃が分厚くなり、クロスを集める場面が増加。19分には左サイドの石原のクロスをニアの山﨑が頭で合わせる決定機を迎えたものの、林がセーブしてピンチ脱出。その後も湘南が攻める場面が続いたが、ミスでボールを失い攻守交替が発生する場面が頻発したのが東京にとっては幸いだった。41分には中央を突破したリンスがGKと1vs1になるが、秋元がセーブ。その後のゴール前のスクランブルで室屋・ディエゴがプッシュを狙うものの、湘南が決死の守備でゴールを守り、先制点を許さず。前半を通して最終的にチャンスを多く作ったのは東京だったがスコアは動かず、0-0でHTに入る。
後半、湘南はアンドレバイアを最終ラインに投入し、通常時の3-4-2-1にシステム変更。全体を更に押し上げて東京を一気に自陣内まで追い込もうという狙いを見せる。56分には人数をかけて左サイドを崩してPA内に侵入し、最後はフリーの松田がフィニッシュに持ち込むがシュートはクロスバー。湘南が先制点まであと一歩というところまで迫る。60分、東京は大森を下げて永井を投入。全体を押し上げていた湘南の背後にボールを出し、永井を走らせるワンチャンス狙いの攻撃を使う。この交代直後の61分、さっそく永井がロングボールに抜け出してPA内のディエゴにラストパス。ディエゴのシュートはブロックされるおのの、永井投入の狙いは大きな効果をもたらした。その後も東京は富樫・前田を前線に投入して攻める場面が続くが、湘南の守備も堅く、なかなかゴールを割ることができず。試合終盤はややオープンな攻防となり、両チーム共に攻め込む画面が増えたが、決定機といえるような場面までは作るに至らず、0-0のままタイムアップのホイッスル。双方勝ちきれなかった印象の濃い中、同時に連敗も「3」でストップとなった。試合後のスタンドのリアクションは、両チーム共に大きな拍手。相手の攻撃を無失点に抑え、悪い流れを食い止めたという意味でポジティブに捉えたいスコアレスドローだった。