2018.08.19 - 明治安田生命 J1リーグ 第23節
北海道コンサドーレ札幌 × FC東京
( 札幌ドーム,13:00 )
8/10のG大阪戦(A)に続き、8/15の柏戦(H)でも敗れ、今季2度目のリーグ戦での連敗を喫してしまった東京。首位・広島との勝点差は「9」に広がり、中断期間明けから徐々に調子を上げてきた川崎に2位の座を奪われ、3位に後退している。優勝を狙うならば、これ以上離されてはならない状況だ。前節から中3日で迎える今節は、6位・札幌とのアウェイ戦。札幌は前節のG大阪戦(A)で終盤までリードを許す難しい展開だったが、後半ATに都倉の同点弾により1-1のドロー。試合終盤の粘り強さを見せており、チーム状態は上向きだ。東京は森重・太田・ディエゴがスタメンに復帰。これまでの快進撃の要因ともなっていたディエゴ・永井の2トップが生きるかが注目される。
前半は東京が支配する展開となった。開始2分に左サイドを崩したディエゴの折り返しを永井がトリッキーなヒールキックで合わせるビッグチャンスを作ると、17分にも同様に左サイドを崩してからのクロスを東が狙い、惜しいチャンスを作る。東京は髙萩が中盤のかなり低い位置でゲームメイクに専念し、中盤を省略するロングボールを両サイド深くに入れる攻撃を織り交ぜる。両SBが高い位置取りをして札幌を押し込む形を作ることで、札幌の持ち味でもある両WBの攻撃参加を牽制することができ、これが流れを作る要因となっていた。そして迎えた33分、東京はDFラインの裏に出たボールに永井が追いつきPA内まで侵入すると、折り返しをディエゴが押し込み1点先制。3試合ぶりの先制点を奪って勢いに乗ると、前半ATに入ってから獲得した右CKの場面、ニアに飛び込んでコースを変えた張賢秀のヘディングがゴール左隅に決まって0-2。前半終了間際というこの上ない時間帯に追加点を挙げ、ほぼ完璧に近い内容でHTを迎える。
東京にとっては前半に得た2点のリードを守り切ることが至上命題の後半だったが、札幌は後半の頭から右WBに白井を投入。前半に押されていたサイドのてこ入れを行う。これが試合の流れを変えることになる。後半の頭にサイドから押し込むことに成功した札幌は、53分にPA付近のチャナティップの落としを福森がクロス。これに中央の都倉が頭で合わせると、ボールは森重に当たってコースが変わりゴールイン。札幌にとっては後半の早い時間帯に運が味方し、1点差に詰め寄ることに成功する。攻勢を強める札幌は前半より高い位置でジェイや都倉に縦パスが入るようになり、必然的に後方も含めた全体が押し上げられるため、クロスなどの手数で圧倒的に東京を上回る。そして68分、右サイドからのクロスのこぼれ球を白井が拾うと、そのまま中にカットインして右足を一閃。これがゴール右隅に突き刺さって2-2の同点。72分には中央PA近くの位置でジェイのキープからチャナティップがボールを拾い、白井の同点弾と全く同じような形でミドルシュート。これが左ポストを叩きながらゴールに突き刺さり、一気に3-2と試合をひっくり返した。サイドでの走力勝負から徐々に足が止まってしまった東京は、こぼれ球を拾うだけでなく、数少ない攻撃のチャンスでもミスが頻発。逆転されて以降は、75分に大森のPA内での折り返しをリンスが合わせて左ポストに弾かれた場面が唯一といえるチャンスで、残りの時間はノーチャンス。結局、2点差をひっくり返す底力を見せた札幌がリーグ戦4試合ぶりの勝利を挙げた。東京は後半に明らかに足が止まってしまい、2点のリードを守り切れず、痛恨のリーグ戦3連敗。首位争いが更に遠のく結果となった。