2018.07.29 - 関東サッカーリーグ2部 後期 第3節
アイデンティみらい × tonan前橋
( アイデンティみらい平グラウンド,13:00 )
関東リーグは後期リーグに入っており、全18節中の12節目。今季から関東2部に参戦しているアイデンティみらいは、ホームのみらい平グラウンドにtonan前橋を迎えての試合だ。アイデンティは現在勝点「16」の4位。前期リーグでは没収試合による敗戦という勿体無い形で勝点を落としてはいるが、まだ上位進出のチャンスはある。一方の現在首位を走る図南の勝点は「22」。11試合を終えて失点数が「6」と守備の固さが際立っている。図南にとっても後続を突き放すために重要な試合だ。台風12号の接近で前日の28日は関東リーグの全試合が中止となったが、一夜明けての本日は台風一過の快晴。気温も上昇し、35℃近い酷暑の中でのキックオフとなった。
試合が動いたのは前半の早い時間だった。13分、アイデンティは中央の位置でボールを受けた鈴木(聖)がキープ。一旦攻撃がスローダウンしたかに見え、図南のDFラインが足を止めたところ、鈴木(聖)が一旦ボールを落としてスルーパスを引き出すと、これに反応した1トップの吉葉が縦に抜け出し、GKと1vs1。PA内でGK・新海が吉葉を倒してしまい、PKの判定となる。PKを吉葉自身が決め、アイデンティが1点を先制。図南の高いDFラインを逆手にとり、リードを奪う。図南は中盤の早坂が組み立ての中心となり攻撃を牽引。1トップのギリェルミへシンプルにボールを蹴る場面もあれば、20分に単独のドリブルで持ち込み、亀井の惜しいシュートに繋がるラストパスを供給するなど存在感を見せる。それでも前半はリードを奪ったアイデンティの守備が光る形。中央を固めてサイドへボールを追いやり、縦一本のボールに対しても激しい当たりで収めさせず。先制点の場面を除いては互いにビッグチャンスがないまま前半を1-0で折り返す。
後半に入ると、図南は前線に山腰を投入。システムはスタートと同じ3-4-2-1のままだが、山腰がギリェルミを横並びでサポートするツインタワーに近い形となる。これが早速効果を発揮する。54分、図南は右サイドでのスローインを素早くリスタートし、アイデンティのDFラインが高く残った状態からグラウンダーのクロス。これにすかさず反応してニアに飛び込んだ山腰が流し込み、1-1の同点。アイデンティは山腰への対応を明確にできないまま立ち上がった矢先に失点を許してしまう。図南は選手交代は少ないものの、中盤の早坂をサポートする周囲の選手配置を多く変更。守備のバランスはそのままに、高い位置で攻撃を構築できるようになった。徐々に苦しい流れになったアイデンティだが、前線の吉葉に収めるシンプルな形で対抗。暑さで消耗の激しい中、5人の選手交代枠を使い切って耐える。試合終盤になると図南にも攻め疲れが見られるようになり、アイデンティがサイドから攻め込む場面があったが、決定機までは繋がらず。後半ATに図南がゴール前の絶好の位置で直接FKを迎える場面もあったが、これもGK・本田が抑えてピンチを凌いだ。結局、1-1のまま痛み分けのドロー決着。プレイ精度がなかなか上がらず、互いに勝ち切れなかった感のある結果だが、猛暑の中では充分といえる内容だった。