2018.07.18 - 明治安田生命 J1リーグ 第16節
柏レイソル × FC東京
( 三協フロンテア柏スタジアム,19:00 )




 ロシアW杯に伴う中断期間を挟み、およそ2ヵ月ぶりに再開となるJ1リーグ。この中断期間の間にも国内での移籍や海外の大物選手を獲得したチームもあり、順位争いにどのような影響を及ぼすのかが注目されるが、今節は新加入選手の登録期間外のため、既存の戦力だけで戦う必要がある。柏とのアウェイ戦に臨む東京は、中断期間中に吉本・丸山・梶山が他クラブへ移籍。更に林・室屋・張賢秀・永井が負傷で離脱し、柏から期限付き移籍しているディエゴは契約の都合上出場できないという極めて厳しい台所事情だ。ホームの柏は伊東・江坂・クリスティアーノの強力3本槍が勢ぞろい。やや手薄な陣容の守備でどれだけ踏ん張れるかが要求される再開初戦だ。
 試合の立ち上がりは、前線から積極的にチェックをかけた東京がチャンスを作る。リーグ戦で久々に出場機会の巡ってきた富樫と、中盤からコンバートされた髙萩の前線コンビが積極的にパスコースを消しながらボールにアタックし、ゴールを脅かす。時間が経過して試合が落ち着くと、柏が押し返す展開。特にクリスティアーノと、トップ下の位置からサイドに顔を出す金甫炅の突破に対し、初めて右SBでの起用となった小川と、CB起用の岡崎のコンビがいかに対応できるかが注目ポイントとなったが、高さもある小川の身体を張った守備と、スピードのある岡崎の対応に加え、この日大森と変わって右SHに入った東のカバーもあり、右サイドではほとんど相手に仕事をさせず。逆に27分には、サイドでのボールキープから小川が中へ侵入し、逆サイドの大森へ展開すると、最後は太田のクロスに中で残っていた小川がダイレクトボレー。シュートはブロックされるものの、小川のフィニッシュに絡む持ち味が右サイドでも発揮される効果を生んでいた。前半は互いに守備が集中を切らさず、0-0で折り返す。
 後半に入り、柏は左サイドで沈黙していたクリスティアーノを中央に配置転換し。また、中盤でボールを落ち着かせられる時間が少なかったことを考慮したか、手塚をボランチに投入する。特に手塚のボランチは効果を発揮し、柏が中盤で落ち着いたボール回しをできる時間が増えたものの、東京はこれに動じず。すると61分、東京は右サイドでボールを受けた東がドリブルで縦に仕掛け、深い位置からグラウンダーのクロス。これに富樫が飛び込む構えを見せ、朴正洙がニアでカットに入るが、カットしたボールが自陣ゴールに転がり込むオウンゴールとなり、東京が1点を先制する。柏にとっては悪くない試合運びができていた中での失点。更に、一連のプレイでゴール前に飛び込んだ富樫とGK・中村が衝突。中村は頭を強打し、桐畑と負傷交代。アクシデントも重なり、一気に厳しい展開となる。東京は74分に矢島、78分に田邉を投入。矢島と東を前線に置き、高い位置で時間を作る狙いを徹底。柏も運動量の多い中川を投入して攻撃の人数を増やし、クロスの回数も増やしたものの、東京がしっかり跳ね返し続け、不要なボールロストも少なかった。結局、0-1のまま試合終了。オウンゴールによる1点をしぶとく守り切った東京が、難しい選手起用の中で大きな勝点「3」を獲得。リーグ2位の座をしっかりと守った。

柏レイソル00前半01FC東京
0後半1
得点61'朴 正洙(OG)

GK23中村 航輔GK 1大久保 択生
DF 13小池 龍太 DF 25小川 諒也
2鎌田 次郎 29岡崎 慎
22朴 正洙 3森重 真人
39亀川 諒史 6太田 宏介
MF 37細貝 萌 MF 38東 慶悟
7大谷 秀和 18橋本 拳人
14伊東 純也 7米本 拓司
15金 甫炅 39大森 晃太郎
9クリスティアーノFW 8髙萩 洋次郎
FW 10江坂 任 17富樫 敬真
GK 1桐畑 和繁GK30廣末 陸
FP 11山崎 亮平 FP 15久保 建英
17手塚 康平 22山田 将之
19中川 寛斗 23矢島 輝一
24宮本 駿晃 27田邉 草民
28栗澤 僚一 28内田 宅哉
29中川 創 40平川 怜
監督加藤 望監督長谷川 健太
細貝 萌HT交代
手塚 康平
得点61'朴 正洙(OG)
中村 航輔64'交代
桐畑 和繁
交代74'富樫 敬真
矢島 輝一
交代78'髙萩 洋次郎
田邉 草民
江坂 任79'交代
中川 寛斗
交代90+2'大森 晃太郎
内田 宅哉
主審 − 西村 雄一観衆 − 11,453人
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