2018.07.01 - 明治安田生命 J3リーグ 第16節
AC長野パルセイロ × 福島ユナイテッドFC
( 長野Uスタジアム,17:00 )
J3リーグで14試合を消化し、17チーム中14位と大苦戦を強いられている今季の長野。無失点試合がほとんど無く、接戦で勝ちきれない試合が続いた中、6/12に浅野前監督の退任を発表。後任として、2014〜15年にかけて栃木を率いた阪倉新監督を招聘。チームの立て直しを図る中、前節のYSCC戦(A)では1-0で勝利。今季2度目の無失点試合でようやく勝点「3」を掴んだ。今節はホーム・南長野で、監督交代後初めてのホーム戦となる。迎える相手は今季5位と好調の福島。敗戦を喫した試合数はリーグ最少タイの「2」と粘り強く勝点を拾っており、現在8試合連続負け無し、5試合連続ドロー中という状況だけに、どちらにとっても勝点「3」を獲って勢いをつけたい試合だ。
試合の序盤は長野が押し気味に進める。特に右サイドからチャンスが生まれる場面が多かった。15分、松村のクロスをニアに飛び込んだ萬代がヘディングで合わせるが、枠内に飛ばず。20分には堂安が高い位置で奪ってからのクロスに、再び萬代がファーサイドにフリーで飛び込むが、ヘディングはミートしきれずに枠の左へ外れ、絶好機を逃してしまう。その後も21分の東のミドルシュート、32分の勝又のボール奪取からのショートカウンターなど、得点が入ってもおかしくない場面が続いたが、いずれも決めきれず。立ち上がりはミスも目立ってなかなか攻撃に出られなかった福島だが、5-4-1のブロックを素早くセットしてから前へ出ていく守備が徐々に安定。2シャドウの橋本と樋口が左サイド寄りでプレイすることで密集を作り、右サイドの田村が一気に駆け上がる縦に速い展開が見られるようになる。ATにはPA内にボールを持ち込んだ前田のシュートが枠内を捉えるなど、福島が良い流れを手繰り寄せ、0-0のまま前半終了。
そして迎えた後半の57分、福島は左サイドでボールを繋ぎ、最後はPA外から樋口が右足を一閃。鮮やかな軌道を描いたミドルシュートがゴール右上隅に突き刺さり、福島が1点リードを奪う。HT明けに仕切り直して攻め込む姿勢を見せながら先制を許してしまった長野は切らさずに攻勢を継続。福島はカウンターを狙う。互いにゴール前まで迫りながら決めきれない時間が続く中、70分前後から徐々に長野が一方的に攻める展開となるが、前線のボールを引き出す動きが乏しく、なかなかシュートチャンスを作れない。それでも、宇野沢・佐藤といった前線のピースを使いながらゴールを狙う状況の続いた88分、ゴール前の競り合いのこぼれ球をPA外の中央で受けた東がマークに付かれながらも強引に右足を振り抜くと、シュートは転々とゴール左隅に転がり込み、終盤で1-1の同点。しばらく枠内にシュートが飛んでこない状況で意表を突かれたか、福島にとっては6試合ぶりの勝点「3」が遠のく手痛い失点となる。その後も長野が逆転を狙って攻める姿勢を見せたが、福島が耐え切り試合終了。勝ちきれなかった長野にとって悔しいドローとなったが、サポーターからは拍手。福島も逃げ切りには失敗したが、連続負け無しの試合数を「9」に伸ばした。