2018.06.09 - 日本フットボールリーグ 1stステージ 第12節
東京武蔵野シティFC × ヴェルスパ大分
( 武蔵野市立武蔵野陸上競技場,13:00 )
JFLは1stステージが残り4試合となり、最初の山場となる時期を迎えている。今節、ホームで戦う東京武蔵野シティFCは、現在5勝3分3敗の勝点「18」で6位。首位のHondaとは勝点「8」差とやや水をあけられている状況であり、ステージ優勝は厳しい状況だが、勝点の詰まっている中位集団から一歩抜け出したいところ。一方、アウェイのヴェルスパ大分は、3勝1分7敗の勝点「10」で14位と厳しい戦い。まだ1stステージとはいえ、年間15位以下だと降格の危険性があるだけに、まずは着実に勝点を積み上げたい。会場の武蔵野陸上競技場は30℃を超える暑さだが、初夏を思わせる心地よい晴れ。
試合は序盤からV大分が揺さぶりをかける展開。まずは6分、篠原がドリブルで中盤を突破し、ラストパスを受けた木島がフィニッシュするが僅かに枠の右。10分には右サイドからのFKにゴール前の福元が惜しくも合わないなど、ゴール前のチャンスを次々に作る。すると15分、ボランチの福島が右サイドの塚田へロングフィードを送り、そこを起点にしてカットイン。最後は木島のシュートのこぼれ球を畠中が押し込み、V大分が1点を先制。浮き足立つ対応が続いた武蔵野の立ち上がりの守備を見逃さずにリードを奪う。その後もしばらくV大分の支配する時間が続き、主導権を掴めない武蔵野は、キックオフ時点で2トップの一角に入っていた水谷を左SHに配置変え。すると、サイドで縦に仕掛ける水谷の働きにより、武蔵野が波状攻撃を仕掛ける時間帯となる。26分、岩田の縦パスを起点に奪った右CKにニアの水谷が頭で合わせるが惜しくも枠上。43分には左サイドの崩しから低い弾道のクロスをファーサイドの池田がシュートに持ち込むが、DFにブロックされてゴールを割ることができず。V大分が前半の守勢の時間帯を耐え、リードを保ったまま後半へ折り返す。
後半、追加点を奪ったのはまたしてもアウェイチーム。55分、右サイドでのスローインからのこぼれ球に木島がいち早く反応してボールを奪取。そのままフリーでPA内に侵入すると、折り返しを篠原がヘディングで押し込み0-2。武蔵野が押し気味に入った後半だが、前からプレスをかける意識がワンチャンスを生かす結果となり、V大分がリードを広げることに成功する。追いかける状況に変わりの無い武蔵野は依然として攻撃の手を緩めないものの、ボールを奪ってから直線的に中央へ攻め込んでいく場面が目立ち、中央の分厚いV大分の守備にあっさりと奪われる場面が頻発。一旦サイドに開くなど、少し手数をかけて崩そうという工夫が少なく、サイドに出て怖さを発揮していた水谷も徐々に中でプレイする機会が増え、それは武蔵野にとって逆効果に見えた。パスコースを切り、早い段階で相手からボールを奪う守備が安定していたV大分は、その後の時間も攻撃に色気を出しすぎずに対応し、残り時間を淡々と消化。結局、終盤になっても武蔵野にほとんど決定機が訪れないまま、0-2で試合終了となった。V大分はアウェイで無失点勝利というこの上ない結果で下位グループから抜け出す足掛かりを掴むことに成功。一方の武蔵野は、攻めなければならない後半に攻撃のミスが増えてしまった点が痛かった。