2018.05.27 - 明治安田生命 J2リーグ 第16節
FC町田ゼルビア × ファジアーノ岡山
( 町田市立陸上競技場,16:00 )
上位から中位にかけて、毎節ごとに順位が入れ替わる激しいレースが続いている今季のJ2。そんな中でも、開幕直後から好位置につけている3位・町田は、直近4試合で負け無し。4月は失点が膨らみやや調子を落としていたが、ここ3試合では無失点を継続中。守備の安定がチームの好調を支えているといえる。そんな町田が今節ホームに迎える相手は、現在暫定5位の岡山。J1昇格を見据えた今季、手堅い守備をベースに開幕直後は首位を走ったが、4〜5月にかけては連勝が無く、順位も後退している。前節の東京V戦(H)では、試合途中の悪天候により試合が中止。消化試合数が1試合少ないが、勝てば町田を勝点で上回る状況だけに、勝点3を狙いたい試合である。
前半は町田のペースで試合が進んだ。積極的に前へプレスをかける守備でボール奪取を狙い、サイドに起点を作って岡山に守備対応を強いる展開。岡山は町田が作る密集と逆サイドのオープンスペースにFWが流れ、ボールを引き出そうとするが、ボールが出てこずゴールへの距離が遠い。30分、町田は中央の突破からPA内の中島が鋭いシュートをGKが弾き、こぼれ球を鈴木がフィニッシュするが、惜しくもゴール右ポスト。その後も町田が押す展開が続き、岡山にとっては我慢の時間帯が続くが、FWがサイドへ張り出す形から徐々に両WBが高い位置まで上がってくる場面が見られ、赤嶺が中央で潰れ役をする場面も増加。ゴールを割る場面こそ互いに作れなかったものの、やや岡山が良いイメージを抱いた状態でHTを迎える。
後半、岡山が立ち上がりから仕掛ける。前から激しくプレスをかけてDFラインの裏にボールを入れ、町田を自陣内へ押し込むと、53分にゴール正面から左サイド寄りの位置で仲間が直接FKを獲得。右足の方が決めやすい位置だったが、蹴ったのは左利きの上田。ゴールのニアサイドを撃ち抜く正確なシュートにGK・福井が反応できず、岡山がセットプレイで1点を先制する。更に58分には、自陣でボールを奪ってから塚川がドリブルで一気に持ち上がり、ゴール前でフリーの赤嶺に繋ぐと、赤嶺の浮き球のパスを仲間が遠い位置から鮮やかなダイレクトボレーで沈め、見事な追加点。僅か5分間で岡山が2点のリードを奪うことに成功した。一気に苦しい流れになった町田は70分の時点で交代カードを使い切り、最終ラインを押し上げて総攻撃態勢に入るものの、その直後に落とし穴。72分、再び自陣でのボールロストからDFライン裏の仲間にラストパスを出され、そのままPA内に入り込んだ仲間を福井が倒してPKの判定。これを赤嶺が決めて0-3。岡山が勝利をほぼ手中に収める。なおも攻勢を緩めない町田は、84分に鈴木がゴール前でボールを収め、フリーでパスを受けた奥山のクロスを中島がヘディングで叩き込み1点を返したが、終盤は岡山がボールキープで時間を使い切り、試合終了。後半からの急激なペースアップで揺さぶりをかけるプランが見事に的中した岡山が、難しいアウェイゲームで4試合ぶりの勝利を挙げ、暫定4位に浮上。町田は前半でリードを奪えなかったことが響き、5試合ぶりの敗戦となった。