2018.05.05 - 明治安田生命 J1リーグ 第13節
川崎フロンターレ × FC東京
( 等々力陸上競技場,14:00 )
週2試合ペースで5連戦の過密日程となっていたJ1リーグの、連戦最後となる第13節。リーグ戦が1週間空くことになるため、各クラブにとっては今節を終えればようやくひと息を付けることになる。現在2位につけている東京は、4位・川崎とアウェイで上位対決。共に好調な状態で迎える、注目の「多摩川クラシコ」となった。ホームでの連戦となる川崎だが、前節の浦和戦(H)では0-2の敗戦。しかも守護神のGK・鄭成龍が退場となり、今節は新井がゴールマウスに入るほか、FPも6人を入れ替え。中村・小林・家長が控えとなり、阿部・エウシーニョ・ネットはメンバー外。東京は前節から2名を変更し、田邉と太田がスタメン。大型連休中の開催ということもあり、チケットは勿論ソールドアウト。天候にも恵まれ、絶好の舞台が整った。
先制したのは東京だった。14分、右サイドで獲得したFKを太田が左足で入れると、ゴール前に詰めた橋本が足先で僅かに触れてコースを変え、これに新井が反応しきれずゴールイン。立ち上がりはやや川崎のペースで入った中、セットプレイからの一発で東京が0-1とリードを奪う。その後は再び川崎のペース。今季から移籍加入し、リーグ戦で初スタメンとなった齋藤が左サイドに張り、ボールを引き出してから中に仕掛ける攻撃で東京のゴールを脅かす一方、東京も齋藤を過度には警戒しすぎず、ボールが入ってからしっかりと対応。なかなかフィニッシュまで持ち込めず、ややワンサイドゲームの感が強かった前半の終盤だが、終了間際の45分には左CKのこぼれ球を森重がフリーでプッシュし、DFがほぼライン上で跳ね返す所まで迫るなど、セットプレイの怖さを見せながら0-1で前半終了。
HTを挟んだ後半、川崎は頭から中村を投入し、それまでトップ下だった大久保を1トップに変更。攻撃色を前面に打ち出す。更に57分には小林を投入し、右サイドに配置。左サイドの齋藤も加え、本日のメンバーの中では「総力戦」に近い状況で攻めに出る。サイドで圧力を掛けられるとやや苦しい東京だが、この5連戦の間、スタートからは必ずピッチに立っていたディエゴ・永井の2トップが走り、自陣からのアバウトなボールに対してもしっかりと追い回すことで、川崎の一方的な攻勢にはさせず。63分、自陣からのロングボールに永井が追いついてから、折り返しのチャンスにフリーの田邉が放ったシュートはGKがストップ。東京が追加点の好機を決めきれない。それでも更に69分、中央やや左寄りの浅い位置で東京がFKを獲得すると、太田のキックにフリーで飛び出した森重が足を伸ばして合わせ、これが決まって0-2。東京が本日2発目となるセットプレイからの得点でリードを広げた。その後は自陣でコンパクトに4-4ブロックの守備を固める東京に対し、川崎が外から中へ入っていけない状況が続き、そのままタイムアップ。川崎は、2015年シーズン以来のリーグ戦での連敗。中2日の連戦でメンバーを落とした采配は吉と出ず。一方の東京は、長谷川監督の「過密日程でメンバーを入れ替えた中では、セットプレイの守備まで詰める時間は無い」という読みどおり、太田を起用してのセットプレイ2発で、5連戦最後にして最大の山場であった敵地・等々力を見事に攻略。勝点「3」を積み上げ、2位の座を守った。