2018.04.28 - 明治安田生命 J1リーグ 第11節
FC東京 × 名古屋グランパス
( 味の素スタジアム,15:00 )
第9節から始まったJ1リーグ5連戦の3戦目。特に前節から中2日の試合ということもあり、ますます調整が難しくなってくる。前節、味スタで首位・広島を3-1で破り、広島の無敗をストップした東京はホームでの連戦。好調のディエゴ・永井の2トップは3戦連続のスタメンとなった一方、左サイドではメンバーを変更。ルヴァン杯で安定したパフォーマンスを見せている太田、そして前節の後半に守備でチームに貢献した田邉がスタメン。その東京が迎えるのは、現在最下位に苦しむ名古屋。J2からの復帰シーズンとなる今季は前線の大型補強を敢行したものの、第4節の敗戦から守備の崩壊を食い止められず、ずるずると7連敗。まさに泥沼の状況で今節を迎えている。
試合の序盤は東京がボールを保持しながらも、名古屋が高めのプレスで圧力をかける展開。後方で様子を見る東京に対し、名古屋はシャビエルとジョーの2トップがアプローチを見せ、前線に正確なパスが入らないようケアをする。良い組み立てができず、やや膠着した展開となった序盤となったが、19分に東京が左サイドで獲得したファウルから太田がFKを蹴ると、PA内の競り合いでディエゴが倒され、これがPKの判定。名古屋の選手が一様に抗議をするが判定は変わらず、ディエゴが冷静にPKを決めて東京が今節も先手を奪う。リードを許した名古屋だが、狙いは変わらず、プレスからボールを奪って前線へ早くボールを繋ぐサッカーを展開すると、32分にシャビエルの直接FKをゴール前のジョーが頭で押し込み、1-1の同点。強力2トップがセットプレイでも質の高さを見せる。苦しい状況が続く東京だが、チャンスは直後の時間帯に到来。38分、DFラインの裏に走る動きを見せた永井に対して太田がフィードを送ると、名古屋GK・ランゲラックがPAを飛び出して処理。このこぼれ球を橋本が拾い、ドリブルで持ち込んでフリーの永井へラストパス。ランゲラックがゴールマウスに戻る前に永井がシュートを押し込み、2-1。セカンドボールを狙う姿勢が相手のミスを誘発して東京が勝ち越し、前半を終える。
後半、東京がいきなり追加点。46分に中盤のこぼれ球が名古屋陣内の右サイドにこぼれると、これを猛追した永井がドリブルでゴール前へ侵入。フリーでゴール前に飛び込んだディエゴが永井のラストパスを押し込み、3-1。仕切り直しを図りたかった名古屋に対し、早々にリードを広げることに成功した。2点リードの余裕を得たことでこのまま試合のクローズに入りたい東京だが、名古屋がまたもセットプレイから反撃。63分、右サイドで獲得したFKをシャビエルが柔らかいキックでゴール前に入れると、ホーシャがヘディングで押し込み、3-2と再び1点差に詰め寄る。リードしつつもなかなか余裕のある試合運びをさせてもらえない東京は、67分に東、70分に前田を投入。早々に「撤退戦」へと切り替える。終盤の名古屋はシャビエルとジョーの2トップにシンプルにボールを入れ、DFの前で圧力をかける消耗戦を仕掛けてきたが、流れの中では最後まで集中を切らさずに対応。苦しんだが何とかタイムアップのホイッスルを迎え、東京が3-2と逃げ切りに成功。リーグ2位の座をしっかりと守った。一方、不安定な守備を立て直せなかった名古屋はこれでリーグ8連敗。最下位という屈辱的なポジションからはまたしても脱出できずに終わった。