2018.04.11 - 明治安田生命 J1リーグ 第7節
FC東京 × 鹿島アントラーズ
( 味の素スタジアム,19:00 )
今季初の平日開催で行われるJ1リーグ戦。前節の長崎戦(A)を今季最多の5得点で快勝し、リーグ戦3連勝を飾った東京は、中2日という難しい日程でのホームゲーム。コンディションを整えるのも難しい状況だが、スタメンは前節に負傷交代を余儀なくされた森重に代わって丸山が出場する以外は同じとなった。迎える相手は、中3日での試合となる鹿島。前節の湘南戦(A)は後半ATに決勝点を許し1-2の敗戦を喫している。今季はACLでベスト16に勝ち残った一方、FPに怪我人が相次いでおり、難しい台所事情の中での試合だ。
試合の立ち上がりは鹿島のペースで進む。開始早々に左SBの山本が負傷して交代を余儀なくされるものの、セカンドボールを拾って東京を攻め立てる。東京はここ数試合で実践できている高い位置からのプレスでボールを奪い、縦に早い組み立てで流れを掴みたいが、フィニッシュまで持ち込めず鹿島の攻撃を繰り返し浴びる展開。29分、PA付近まで攻め込んできた鹿島の圧力に対してクリアしきれず、最後は金崎にコントロールされたシュートを右隅に沈められて0-1。リーグ戦では4試合ぶりとなる先制点を許してしまう。苦しい展開となった東京だが、良くない雰囲気を払拭したのは「個」の力。39分、右サイドでボールを持った室屋がドリブルで西を振り切ると、カバーに入った犬飼も抜いてサイドを抉り、速いクロスを供給。死角からニアに入った永井は触れないものの、マークについていた植田にボールが当たってゴールイン。記録はオウンゴールとなったが、実質上室屋の得点といっても差し支えない形で1-1の同点に追いつくことに成功。押され気味の内容を考えれば上々といえる形で前半を終える。
後半は一転して東京が攻め立てる展開。51分に波状攻撃から永井のクロスをニアの東がヘディング。權純泰が弾き出してゴールにはならないが、鹿島のゴールを脅かす場面を作ると、55分に右サイドへ流れながらボールを受けた永井が、猛烈なスプリントで裏へ走る動きを見せた室屋に絶妙なヒールパス。永井の落としを見事に受けた室屋がドリブルでPA内に侵入すると、そのままニアサイドに強烈なシュートを突き刺し、2-1。室屋の大活躍で東京が逆転に成功する。その後は鹿島の攻勢を東京が受け止めつつ、速攻で追加点を狙う流れ。75分には中央を起点にしたカウンターから右サイドの室屋へ開き、グラウンダーのクロスを完全にフリーのディエゴがダイレクトでフィニッシュに持ち込むが、またしても權純泰が神がかり的なセーブを見せて追加点を許さず、1点差のまま試合は終盤に縺れ込む。試合途中から中盤に小笠原を投入していた鹿島は、サイドをしっかり使いながら攻め込むものの、東京も張賢秀・丸山のCBコンビがゴール前の競り合いでひたすら跳ね返し続け、決定的なシュートを撃たせず。結局、室屋の逆転弾から40分近くも1点差を耐え続け、タイムアップの笛を聞くこととなった。過密日程の中、強豪・鹿島を逆転で破った東京は、破竹の4連勝でリーグ3位に浮上。対する鹿島は前節に続いて2連敗。順位も13位に後退となり、ゴール裏からは不満の声も上がっていた。