2018.04.08 - 明治安田生命 J1リーグ 第6節
V・ファーレン長崎 × FC東京
( トランスコスモススタジアム長崎,14:00 )
昨季のJ2で自動昇格圏の2位に入り、クラブ初のJ1昇格を果たした長崎。今季は5節を終えて2分3敗。ルヴァン杯では既に勝利を挙げているものの、J1リーグ戦では未勝利というのが現状だ。一方、ホーム・トラスタでは今季未だに負けが無く、最後にトラスタで敗れたのはJ2時代の昨年8月11日・湘南戦まで遡る。地の利を生かして今度こそリーグ戦初勝利を狙いたい。一方、アウェイに乗り込む東京はリーグ戦に関しては2連勝中。水曜日に行われたルヴァン杯・仙台戦(A)はメンバーを入れ替えた影響もあって0-3で大敗したものの、リーグ戦に出ているメンバーは充分な休養を取っての試合。唯一、右SBに室屋がルヴァン杯に続けてスタメン出場となった。
どちらかといえば攻撃よりも守備に力を入れているチーム同士の試合だが、目まぐるしくスコアの動く展開となった。まずは4分、東京は左サイドから東がドリブルで中に侵入して大森へ繋ぐと、大森はダイレクトで中央のディエゴにラストパス。マークを外してフリーとなっていたディエゴが冷静のGKの動きを見極めてゴール右隅にシュートを沈め、0-1。東京が幸先良く先制する。前節と同様に立ち上がりから厳しいボールへのアタックでリズムを掴んだ東京は、15分に右サイドから大森が入れたクロスに対するDFのクリア処理が甘くなったところに詰めた東が強引にヘディングで押し込み、0-2。東の2試合連続ゴールでリードを広げることに成功する。早々に厳しい展開となった長崎だが、ここから反撃開始。翁長と米田の両翼のポジションを入れ替えてサイドの攻勢を強め、24分には右CKを中村(慶)が頭で合わせて1-2の1点差とする。息を吹き返した長崎は、失点後に守備がばたつく悪癖を覗かせる東京を押し込むが、試合の流れを左右する次の1点を挙げたのは東京。40分、大森がDFラインの背後に出した浮き球のパスに、東がオフサイドラインぎりぎりで抜け出しフリーになると、ゴールに背を向けるヘディングで丁寧にボールを落とし、いち早く反応していた永井がプッシュして3点目。1点差に詰め寄られながらも再びリードを広げ、1-3でハーフタイムを迎える。
後半も最初にチャンスを掴んだのは東京。49分、PA内左サイドでの髙萩の巧みなボールキープから東と永井を経由し、永井のヒールパスを再びPA内で受けた髙萩がファウルを誘ってPKを獲得。ディエゴが冷静に決めて1-4と点差を広げる。直後の53分に森重の軽率なパスミスを中原に拾われ、ファンマが仕掛けたこぼれ球を中原に決められて2点差に詰め寄られるものの、56分に室屋の右サイドのクロスをディエゴがヘディングで合わせて2-5。返す刀で追加点を挙げ、ディエゴは今季のJ1全試合で初となるハットトリックを達成した。その後は森重が足を痛めて交代を余儀なくされる場面こそあったものの、ようやく試合を落ち着かせることに成功し、そのまま試合終了。長崎の守備をものともせず、速攻と巧みなパスワークを丁寧に使い分けた東京が今季最多となる5得点でアウェイ初勝利を挙げた。一方の長崎はトラスタで久々となる敗戦。試合終盤には4バックにシステムを変更して攻勢に出るチャレンジも見せたものの、敢えなく完敗となり、ホーム側のサポーターからは厳しい声も上がっていた。