2018.03.31 - 明治安田生命 J1リーグ 第5節
FC東京 × ガンバ大阪
( 味の素スタジアム,15:00 )
代表戦による中断を挟み、2週間ぶりとなるJ1リーグ戦。ここからカップ戦も含め、5月中旬まで週2試合ペースで15連戦の過密日程がスタートする。次々に試合がやってくる中でいかに戦うか、チーム力が問われる期間となる。前節の湘南戦(H)で待望の勝利を飾った東京は味スタにG大阪を迎えての一戦。長谷川監督にとっては昨季まで指揮をとった古巣との対決だ。一方、今季からクルピ監督が就任したG大阪は、今季リーグ戦で未だ勝利無し、1分3敗の18位。怪我人を多く抱えており、難しい台所事情の中での試合となった。
試合はキックオフ直後に動く。2分、東京は岡崎の後方からのフィードをディエゴが競ってDFラインの後方に落とすと、永井が抜け出して遠目ながらミドルシュート。東口が弾くが、その先に詰めていた東が押し込んで1-0。幸先良くリードを奪う。更に12分には、長谷川監督と共に古巣対決となった大森が右サイドで仕掛けてファウルを誘いFKを獲得。キッカーの小川が得意の左足でゴール前に入れると、フリーで入ってきた森重がヘディングを叩き込み2-0。高い位置からのプレスで奪い、手数をかけずにゴールへ迫るサッカーが機能し、東京が久々の複数得点で試合を優位に進める。序盤の失点に加え、更に藤春がディエゴとの交錯で負傷交代となってしまったG大阪だが、前半の終盤に立て直し。チャンスに絡めていなかった両サイドの井出と黄義助が中に入る動きを増やし、下がり目でのプレイが多くなっていた倉田の仕事をカバーすることで、着実に攻撃のリズムを作る。前半ATには遠藤の縦パスをPA内で受けた井出が髙萩のファウルを誘ってPKを獲得。PKを黄義助が決めた直後に前半終了。立ち上がりの劣勢から考えれば僥倖といえる1点差に詰め寄り、前半を終える。
後半に入ってもG大阪のペースは変わらず。2列目の選手が中で攻撃に絡み、SBの攻撃参加を促進する。出色の働きを見せたのは藤春の負傷により投入された初瀬だった。58分、中央のマテウスが左サイドの初瀬へ展開すると、初瀬のクロスをファーサイドの黄義助が頭で押し込み、2-2の同点。試合途中からの修正が見事に当たり、G大阪が2点のビハインドを追いつくことに成功する。東京にとっては前半の圧倒的な攻勢から一転、G大阪に追いつかれる形となったが、ここで混乱せず、すぐに攻撃に転じたことが大きかった。64分、左サイドでボールをキープした大森の戻したボールを小川がクロス。これに中央のディエゴが頭で合わせ、ゴール左隅に沈めて3-2。再び東京がリードを奪う。G大阪は選手交代で前線の顔ぶれを代えて攻勢を強め、終盤にかけて東京を押し込むものの、後半ATに訪れたゴール前の混戦での黄義助のシュートは途中出場の富樫がゴールライン上でクリア。2点差を追いつかれながら、再び1点を勝ち越す粘り強さを見せた東京が終盤のピンチを凌いで勝利し、リーグ戦2連勝。対するG大阪は前半の守備の乱れが響き、今季リーグ戦初勝利はならなかった。