2018.03.18 - 神奈川県サッカー選手権大会 2回戦
関東学院大学 × 神奈川県教員SC
( 神奈川県サッカー協会フットボールセンター,10:00 )




 4月から本戦が開幕する天皇杯の神奈川県代表を決めるトーナメント戦。出場10クラブのうち、J3に所属するYSCCと相模原は準決勝までシードされている。その準決勝進出を賭けた2回戦の1試合は、関東大学2部の関東学院大学と、関東2部の神奈川県教員SCによる「大学生対社会人」の構図。関東学院大は1回戦で横浜猛蹴(関東1部)、神奈川教員は1回戦で専修大学(関東大学1部)を破っている。
 試合は立ち上がりに思いもよらない事態に見舞われる。この試合最初の神奈川教員のCKで、ゴール前の競り合いに加わっていた関東学院大のDF・伴が味方同士で激しく衝突。ピッチに倒れ込んだ伴の様子を確かめた審判団はすぐさま救急車を要請し、試合は中断。伴のもとにはAEDが持ち込まれるなど、ピッチ上は一時騒然となった。幸いにも急を要する事態にはならなかった模様だが、駆け付けた救急車への搬送や試合再開の協議のため、試合はおよそ20分にわたり中断。伴は途中交代扱いとなり、CBの代役には長澤が投入。進んだ時計のまま再開される。先制したのは神奈川教員。34分、関東学院大のDFラインでのパス回しを高橋(孝)がカットし、GKとの1vs1を決めて0-1。伴のアクシデントによる動揺があったか、関東学院大にとって重たい1点がのしかかる。しかし、攻撃では両SBが積極的にオーバーラップを仕掛けるアグレッシブなサッカーを展開。トップ下にボールが入るとスイッチが入ったかのように全体が前がかりとなり、神奈川教員をじわじわと押し込んでいく。19分追加された前半ATの8分、関東学院大はボランチの北が左SBの薩川へ展開。DFの裏を突いてフリーでPAまで侵入すると、薩川の折り返しを石塚が押し込み、1-1。関東学院大が前半のうちに同点に追いついてハーフタイムを迎える。
 後半に入っても依然として関東学院大が攻勢を維持。前半はなかなかFWが触れる時間を多く作れなかったが、後半に入って1トップの今村がボールに絡むようになり、ここを起点として次々にサイドを崩していく。62分には左サイドを崩した石塚のクロスにフリーの見木が飛び込むが、ヘディングシュートは枠の上に外れ、逆転の絶好機をものにできず。その後も次々にクロスを入れるが、精度の問題もありなかなかフィニッシュに持ち込めない。防戦一方となっていた神奈川教員もDFラインの裏へミスを誘うようなシンプルなボールを送り続け、このまま1-1で進めば関東学院大にとっては難しい展開になるところだった。しかし延長戦の可能性が出てきた矢先の85分、関東学院大はDFライン裏に出たボールを見木がチェイスして、クリアを試みようとゴールマウスを飛び出したGKをかわすことに成功。こぼれ球を途中出場の遠藤が押し込もうとしたところを神奈川教員の若山が止めに入るが、PA内での遠藤への激しい当たりはPKの判定。若山も一発退場となった。結局、このPKを見木が沈め、その後も冷静に逃げ切って2-1の逆転勝利。伴の負傷退場という大きなアクシデントの後にミスから失点という最悪の展開だったにも関わらず、一本筋の通った攻撃で逆転まで持っていった関東学院大がベスト4に進出した。

関東学院大学
関東大学2部
21前半11神奈川県教員SC
関東2部
1後半0
石塚 龍成45+8'得点34'高橋 孝友
見木 友哉(PK)86'

GK 1古屋 俊樹GK 1小矢 隆士
DF 7清成 俊太 DF 6田中 義浩
3山出 旭 4若山 瞭太
5伴 武宏 30高橋 将吾
8薩川 淳貴 55山田 亮
MF 30北 龍磨 MF 9高橋 孝友
29林田 滉也 3須賀 貴大
16奥 直仁 14大戸 岬
10見木 友哉 8竹内 宏次朗
11石塚 龍成 FW 7大戸 航平
FW 9今村 優介 10佐野 弘樹
GK12園田 悠太GK31平田 佑瞳
FP 13佐藤 匠 FP 2佐藤 潤
14加藤 慧 17私市 一樹
15遠藤 翼 27平田 順也
17鈴木 翔 28鈴木 舜
20北村 椋太 32松木 隆太郎
25長澤 大輝 35西脇 一輝
監督石村 大監督高橋 利徳
伴 武宏27'交代
長澤 大輝
得点34'高橋 孝友
石塚 龍成45+8'得点
交代72'大戸 航平
私市 一樹
薩川 淳貴74'交代
北村 椋太
今村 優介79'警告
今村 優介82'交代
遠藤 翼
退場85'若山 瞭太
見木 友哉(PK)86'得点
交代86'田中 義浩
佐藤 潤
交代88'高橋 孝友
西脇 一輝
主審 − 織戸 勝観衆 − 70人
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