2018.03.10 - 明治安田生命 J1リーグ 第3節
ジュビロ磐田 × FC東京
( ヤマハスタジアム,15:00 )
名波監督が就任5年目のシーズンを迎え、J1での順位を着実にステップアップしてきた磐田。今季はリーグ5位以上を目標に掲げてのシーズンスタートだが、開幕2試合を終えて結果は2敗という苦しい滑り出し。今節はヤマハスタジアムでは今季最初となる試合であり、チケットは完売。何としても結果を出したいシチュエーションだ。今季最初のアウェイに乗り込んだ東京も、1分1敗と今季未勝利。早めに結果が欲しい状況でどう戦うかが注目される。
前半は互いになかなかチャンスを作ることのできない、非常に固い内容の展開となった。3バックで試合に臨んだ磐田は、櫻内とギレルメの両WBを高い位置に押し上げて浅い位置からでも積極的にクロスを上げていくが、東京は中でしっかりとカット。対する東京は、中盤からサイドの深い位置に対して長いボールを送り、前線の選手がサイドに流れてボールを受けてから起点となる攻撃を見せる。3バックの両脇を突かれる形となった磐田は守備では無難に対応するが、どうしても攻撃の距離が長くなるため、途中の組み立てで攻撃を寸断される形となり、なかなかチャンスを作れず。東京も38分に中盤で受けたファウルを髙萩がクイックで再開し、パスを受けた前田がドリブルで持ち込んでフィニッシュするが、シュートはカミンスキーの好守に阻まれ先制ならず。0-0のままハーフタイムを迎える。
スコアが動いたのは、後半が始まってさほど時間の経過していない52分。磐田は右サイドでスローインを受けた中村が寄せられながらも左足でクロス。ニアに走り込んだアダイウトンが頭に当ててコースを変えると、これがゴールのニアサイドを打ち破って1-0。リーグ戦3試合目にして挙げた待望の1点が貴重な先制点となった。この先制点における磐田の崩しは完璧で、東京の守備陣にとってはノーチャンスに近かったが、この先制点が戦い方を狂わせる。後方から慎重にパスを繋ごうと試みる東京だが、リードを奪って運動量の増した磐田のアグレッシブな守備の前にボールを繋げず、逆に押し込まれる展開。明らかに動揺が見て取れ、ますます立場を苦しくしてしまった。選手を交代して4-2-3-1にシステムを変更した東京は80分を過ぎてからようやくボールをキープできるようになったが、立て直しに要した時間が多すぎた。自陣をしっかり固める磐田は89分に速攻から波状攻撃。最初のチャンスは何とか東京が凌ぐが、こぼれ球を拾ったアダイウトンのクロスをムサエフがダイレクトボレーでゴール左隅に沈め、試合を決定づける2点目。このまま2-0で試合終了を迎え、磐田が本拠地・ヤマハスタジアムで今季初勝利を挙げた。一方の東京は良い試合運びだったにも関わらず、先制されてからチームの足並みが乱れるような形で2連敗。またも苦境を脱することはできなかった。