2017.11.11 - 全国地域サッカーチャンピオンズリーグ 1次ラウンド Aグループ 第2日
VONDS市原FC × 鈴鹿アンリミテッドFC
( 栃木県グリーンスタジアム,13:45 )
JFL昇格を賭けた、各地域リーグ王者および全国社会人大会上位クラブによる地域CL。1次ラウンドの中でも特にAグループが「激戦区」だと評される背景には、第2日の第2試合で対戦するVONDS市原FCと鈴鹿アンリミテッドFCの存在があるといっても過言ではない。市原は地域リーグの中でも屈指のレベルを誇る関東1部で安定した成績を残し優勝。今大会の初戦でも松江シティに2-1で勝利している。一方の鈴鹿は、東海1部で優勝、全社でも優勝の2冠を獲得しているが、リーグ戦終盤での失速を受け、プレイヤーでもある藏川が監督代行に就任するなど、慌ただしい状況での地域CL入り。初戦では福井に土壇場で決勝弾を許して敗れており、連敗だけは避けたい。
試合は序盤から市原が押し気味に進める展開。第1日に出場機会が無かったものの、今日はトップ下でスタメンとなったタビアンがオフザボールの動きでアタッキングエリアを掻き回し、マークを引きつけることで中盤から揺さぶりをかける。「点取り屋」の1トップを任されたレナチーニョは、35分にPAのすぐ近くから精度の高い直接FKを見せるなど、鈴鹿の守備にとって脅威となる働き。レナチーニョは前半ATにも斎藤のクロスボールからヘディングを放つが、GKにセーブされて得点は奪えず。鈴鹿は中盤で相手を捕まえることができず、守勢に回る時間が長くなるが、ゴール前を固めて跳ね返し、先制点だけは許さず。膠着状態のまま、0-0で後半へ折り返す。
後半に入ると、そろそろ先制点の欲しい鈴鹿が攻勢。49分にCKから高野がヘディング、53分に齋藤がミドルシュートを放つなど、良い形を徐々に増やしていくが、ゴールを揺らすまでは至らない。そんな試合の均衡が破れたのは63分。右サイドからのクロスをゴール正面で受けたレナチーニョが、冷静なトラップから鮮やかなボレーシュート。ボールはゴール左隅に突き刺さり、市原が1点を先制する。とにかくゴールが必要な鈴鹿は、75分過ぎから攻撃をパワープレイに切り替え。クロスの回数を増やし、ゴール前にボールを集めるが、市原も守備的な選手を次々に投入し、一気に守備固め。終盤はシステムを5-4-1に変え、貴重な1点を守り切ることに成功。2連勝を飾った市原が勝点を「6」に伸ばし、単独首位に躍り出た。一方、決定機をほとんど作れないまま無得点に終わり、2連敗となった鈴鹿は第3戦を残して1次ラウンド敗退が決定。優勝候補の一角でもあった鈴鹿の早すぎる敗退は、地域CLの戦いの厳しさを改めて痛感させた。