2017.11.04 - Jリーグ YBCルヴァンカップ 決勝
セレッソ大阪 × 川崎フロンターレ
( 埼玉スタジアム2002,13:05 )




 今季のルヴァンカップ決勝の対戦カードは、C大阪×川崎という顔合わせ。これまでに国内3大タイトルを獲得したことが無いクラブ同士の対決となった。C大阪は準決勝でG大阪とのダービーマッチを戦い、第2戦の後半ATの決勝点で劇的な決勝進出。対する川崎は仙台を相手に第1戦の前半から3点のビハインドを背負いながら、第2戦を含めた残りの135分間で計5点を奪い、鮮やかな逆転で決勝進出。共に難しい局面を打開して立った決勝の舞台、何としても初タイトルを手にしたい。埼玉スタジアムのチケットは完売、スタンドを染める色は川崎の水色が優勢だが、試合の行方はどうなるか。
 高い緊張感と共に始まった試合だが、そのスコアはあっという間に動くことになる。開始1分と経たないうちに、C大阪のスローインから、競り合いの浮き球の処理をエドゥアルドが誤って後逸。これにしっかりチェイスをかけていた杉本がボールを攫い、鄭成龍との1vs1を難なく沈め、いきなりC大阪が先制に成功。川崎にとっては全く想定外の形でビハインドを背負うことになる。序盤はC大阪のアグレッシブな守備に手を焼いた川崎だが、徐々に反撃を開始。16分には中村の鋭いスルーパスにエウシーニョが抜け出すが、シュートは金鎭鉉に防がれてゴールならず。その後もボールを動かして攻め続け、度々C大阪のPA内まで侵入するが、枠内を脅かす決定的なシュートの場面をなかなか作れず、C大阪のリードで前半を終了する。
 後半の頭から三好を下げて長谷川を投入した川崎は、引き続きサイドを使って攻勢。56分には家長のクロスを小林が気迫のオーバーヘッドで合わせるがゴールの左。65分には中村のパスに抜け出しかけた小林がPA内で木本に倒されるが、PK判定とはならず、川崎サイドに徐々に焦りの色が濃くなってくる。75分には準決勝で貴重なゴールを挙げた知念を投入して前線のてこ入れを図るが、人数をかけて自陣をしっかり固めるC大阪の守備を崩すことができない。試合はそのまま後半ATに突入。するとAT2分、C大阪は自陣でのボール奪取から前線の清武に預けてカウンター。最後は清武→水沼→ソウザと繋ぎ、ソウザがGKをかわしてゴールにシュートを流し込み2-0。土壇場の追加点で試合は完全に決した。運が味方した先制点から堅実に耐久戦へ持ち込み、少人数のカウンターで攻撃を完結させる、「決勝戦のサッカー」を完璧に運用したC大阪が、悲願の初タイトルを獲得。歓喜に湧くC大阪とは対照的に、川崎はクラブ4度目となるリーグ杯決勝の舞台で無得点という不発。またしても涙を飲むこととなった。

セレッソ大阪21前半00川崎フロンターレ
1後半0
杉本 健勇1'得点
ソウザ90+2'

GK21金 鎭鉉GK 1鄭 成龍
DF 2松田 陸 DF 18エウシーニョ
22マテイ ヨニッチ 5谷口 彰悟
15木本 恭生 23エドゥアルド
14丸橋 祐介 7車屋 紳太郎
MF 16水沼 宏太 MF 21エドゥアルド ネット
6ソウザ 10大島 僚太
10山口 蛍 41家長 昭博
46清武 弘嗣 14中村 憲剛
FW 9杉本 健勇 13三好 康児
8柿谷 曜一朗 FW 11小林 悠
GK27丹野 研太GK30新井 章太
FP 5田中 裕介 FP 2登里 享平
17福満 隆貴 8阿部 浩之
19澤上 竜二 16長谷川 竜也
23山下 達也 19森谷 賢太郎
24山村 和也 20知念 慶
26秋山 大地 28板倉 滉
監督尹 晶煥監督鬼木 達
杉本 健勇1'得点
警告6'エウシーニョ
交代HT三好 康児
長谷川 竜也
杉本 健勇68'警告
交代75'エウシーニョ
知念 慶
交代80'エドゥアルド ネット
阿部 浩之
柿谷 曜一朗84'交代
山村 和也
木本 恭生89'交代
山下 達也
ソウザ90+2'得点
丸橋 祐介90+3'交代
田中 裕介
主審 − 西村 雄一観衆 − 53,452人
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