2017.10.15 - 明治安田生命 J1リーグ 第29節
ヴァンフォーレ甲府 × FC東京
( 山梨中銀スタジアム,14:00 )
J1は残り6試合。現在、J2降格圏の16位に沈む甲府だが、シーズン終盤に来て復調の気配。前々節にホームで横浜Mを3-2で下すと、前節はACL出場権争い中の柏をアウェイながら1-0で撃破。一気に勝点を「27」に伸ばし、15位・広島を猛追中だ。その広島は昨日の試合で敗れており、甲府は引き分け以上でJ1残留圏内に浮上できる。モチベーションの高い甲府を相手に戦う東京は、スタメンのGKに林ではなく大久保(択)を起用。大久保(嘉)がメンバー外となり、代わりに兪仁秀が2列目でスタメン、ウタカが1トップに入った。
序盤は東京がボールを支配して甲府陣内を押し込む展開。特に2列目の永井と兪仁秀がフィニッシュに関与する場面が目立ち、20分には後方からのフィードを永井が胸トラップから素早く反転してフリーでシュート。この決定機は河田に防がれるが、内容としては悪くない立ち上がりだった。だが23分、甲府は右サイドでFKを獲得。島川の山なりのボールに対して頭で合わせたのはリンス。シュートがゴール右に突き刺さり、セットプレイ一発で好調の甲府が先制する。悪くない内容にも関わらずリードを許した東京は特に大きくリズムを変えずに攻撃を続けるが、40分の兪仁秀のシュートはDFに当たってクロスバーに弾かれ、ゴールならず。44分には中盤で田中と競り合ったウタカの肘が顔に入ったとして、木村主審が一発退場の判定。東京は前半から10人となってしまい、ハーフタイムに入る。
数的不利の中でも同点を目指さなければならない東京は、後半の頭から徳永に代えて前線に前田を投入。髙萩をフォアリベロに近い役割で中央の底に置き、シンプルな攻撃を織り交ぜるようになる。早く追加点の欲しい甲府は、55分にカウンターからドゥドゥが単独で抜け出しシュートに持ち込むものの、惜しくも枠の右に外し、絶好のチャンスを逃す。すると60分、東京が左サイドでFKを獲得すると、太田の速いボールを丸山がヘディングで叩き込み、1-1の同点。セットプレイで試合を振り出しに戻す。その後は、東京が主導権を握りつつ甲府が速攻で対抗する時間が続いたが、互いに決め手を欠きゴールが遠い試合内容となった。88分には東京がゴール正面の絶好の位置で直接FKを獲得するが、太田のキックは河田が辛うじてセーブし、逆転までは許さず。結局、1-1のまま試合終了。甲府は3試合負け無しでJ2降格圏を脱出したものの、先制点を奪い、かつ数的有利だったことを考えれば勿体ないドロー。東京は前節から選手の入れ替えがあった中、最後まで守備が持ちこたえ、最低限の勝点1を獲得した。