2017.09.16 - 明治安田生命 J1リーグ 第26節
FC東京 × ベガルタ仙台
（ 味の素スタジアム,19:00 ）
ルヴァンカップの川崎戦で大敗したことで今季残されたタイトルの可能性が潰え、更に前節のC大阪戦でも1-4の大敗。結果もさることながら、試合内容も悪化の一途を辿る東京は、C大阪戦の翌日に篠田監督の退任を発表。リーグ残り9試合を、安間コーチの監督昇格による暫定的な体制に託すことになった。短い準備期間の中で迎える今節の相手は、東京を勝点1差で追う12位･仙台。この試合で万一敗れることがあると、一気に順位が入れ替わって残留争いに巻き込まれる危険性が高まる。新体制にしてさっそく正念場の一戦だ。
試合は終始東京がボールを支配しながらも、慎重に様子を窺う展開となった。東京は前節からボランチの枚数を1人増やした3-4-2-1でスタートし、仙台とはミラーゲームの形。互いに前線で必要以上にボールを深追いせず、まずは自陣で守備のブロックを構築して相手の侵入を待つ。東京はパスを回して相手の懐に飛び込む隙を探りつつ、時折前線の永井にボールを入れてワンチャンス狙い。仙台は守勢に回るものの、30分には高い位置のプレスからボールを奪取してショートカウンターに繋げるなど、怖さも見せながら時間を消化。互いの狙いは見えるものの、決定機は無く0-0のまま前半を終える。
後半は東京が徐々に攻撃のギアを上げる。最初はゴール前で慎重すぎるパスが目立ち、ゴール裏から不満の声も上がったものの、遠目からのシュートや、ボランチに入った橋本･髙萩が高い位置で攻撃に絡むシーンが目立つようになる。それでも仙台の守りを崩せずにもどかしい時間が続くが、均衡はセットプレイから崩れる。67分、太田の右CKをニアに入ってきた張賢秀がピタリと頭で合わせ、これがゴールを破って東京が1-0と先制。決定機の一歩手前まで作りながら最後の工夫に苦しんでいた東京にとっては大きな1点だった。その後は東京が引き続きボールを支配するが、1点を追う仙台も反撃。左サイドの中野や途中出場のクリスランがフィニッシュに持ち込み、勝点奪取への気迫を見せる。終了間際には張賢秀の短いバックパスをクリスランに拾われ、林と1vs1の大ピンチを迎えたが、シュートは枠外に逸れて直後に試合終了。ボール支配を重視するサッカーでリーグ戦4試合ぶりに勝点3を確保し、新体制初勝利を飾った東京だが、不用意なミスからピンチを複数招くなど、課題も残る結果となった。
