2017.09.09 - 明治安田生命 J1リーグ 第25節
FC東京 × セレッソ大阪
( 味の素スタジアム,19:00 )
リーグ戦の合間に行われたルヴァンカップ準々決勝の2試合で川崎に大敗を喫し、今季のタイトル獲得の可能性がほぼ絶望的となってしまった東京。2週間ぶりのリーグ戦で今節ホームに迎えるのは、現在5位のC大阪。7月の中断期間前には首位に立ったが、8月から徐々に調子を落としており、直近5節で勝利は1試合のみと、チーム状況は決して良くない。どちらにとっても巻き返しを図りたい重要な一戦。味スタには36,000人を超える大観衆が詰めかけた。
開始直後から攻勢を仕掛けるC大阪に対し、圧力を感じながらなかなかボールを前へ運べない東京。均衡が破れたのは11分。C大阪が右サイド裏へ送ったボールが流れたところを、そのままGKに流そうとした小川の不意を突く形で松田が猛追し、林のキャッチ寸前でボールを奪取。そのまま無人のゴールに流し込み、先制点を奪取する。軽率なミスから失点してしまった東京は、まずは同点を目指して前線にボールを送りたいが、大久保や永井のボールを引き出す動きに対して後方がボールを出すことができず、逆にボールを奪われて反撃を許す展開。更に44分、C大阪は再び右サイドで松田が戻したボールを水沼がダイレクトでクロスに繋げると、大外で待っていた柿谷がダイレクトでゴールにねじ込み、0-2。松田に続き、こちらも古巣対決の水沼が見事なアシストで東京を突き放し、前半終了。いとも簡単に失点を重ねる東京に対し、客席からは不満の声があがる。
後半、56分にウタカと太田を投入して攻撃のスイッチを入れた東京は、徐々に重心を前へ移動させていき、徐々にPA内へ複数人が侵入する形を多く創出。そして71分、PA内で髙萩のパスを受けたウタカが独力でシュートコースを切り開き、複数人に囲まれながらも左足でフィニッシュを沈めて1点差。遅まきながら、ようやく味スタの反撃ムードに火をつける。だが、今の東京はこの勢いを持続させることができない。77分、C大阪は右サイドから杉本がドリブルでゴール前へ一気に侵入し、吉本のファウルを誘ってPK獲得。これを杉本自身がしっかりと決めて再び2点差とすると、85分には左CKをニアの杉本がフリーで合わせ、悠々と4点目を奪取。このまま試合は1-4で終了。東京は先週に引き続き、大量失点での敗戦。後半のウタカの得点で勢いを取り戻したが、前線の積極的なプレスに対して中盤が全く連動せず、大久保やウタカが不満を露わにするなど、チームが機能していない状況が見て取れ、簡単にカウンターを許して得点を献上するなど、文字通りの「崩壊」。順位こそ10位に踏みとどまったが、目標を見失ったチームが制御不能に陥っている厳しい現状を露呈した。