2017.08.13 - 明治安田生命 J1リーグ 第22節
FC東京 × ヴィッセル神戸
( 味の素スタジアム,19:00 )
シーズン当初の目標達成のためには、共に成績が物足りない状況に置かれている、10位・東京と11位・神戸の対戦。それでも東京は、前節の大宮戦でリーグ戦7試合ぶりの勝利。今節は4/30の広島戦以来の味スタでのリーグ戦勝利を狙う。対する神戸は、中断期間中に元ドイツ代表のポドルスキが遂に合流。デビュー戦では鮮烈な2ゴールを挙げたポドルスキだが、その後は沈黙が続いており、チームも2連敗という苦しい状況。「上昇気流」に乗るのはどちらか。
前半は神戸が支配する展開となった。予想と異なり、「味スタ凱旋」の高橋(秀)をDFの中央に置く3バックの布陣を敷いてきた神戸の守備に対し、東京は出しどころを見つけられず。19分には橋本のボールロストからフリーでシュートに持ち込まれ、林の負傷により急遽スタメンでJ1デビューとなった大久保が辛うじて弾き出すなど、ミスも散見される。東京の数少ないチャンスは27分、大久保のパスを起点に髙萩を経由し、スルーパスに抜け出した東がGKと1vs1の局面を作るがシュートは金承奎の正面。前半の得点機はこの1つくらいで、概ね神戸にポゼッションを許す状況のまま前半を終える。
しかし、後半は一転して東京が押す展開。FWにボールが入るようになり、立ち上がりの49分に前田がドリブルから切れ込んでのシュートで大きな見せ場を作ると、57分には米本の投入により更に中盤での支配力を増し、次々とチャンスメイク。61分に左サイドを駆け上がった丸山の速いクロスは中で誰にも合わず。71分には右サイドの徳永のクロスを前田が完璧なヘディングで合わせるが、惜しくもGKの正面。76分には短いパスの繋ぎから室屋がPA内に侵入してクロスを送るが、スクランブルを押し込めず。度重なる決定機を生かせない。守勢ながら反撃の機会を窺う神戸は、86分に左サイドからのクロスを後半から出場のハーフナーが頭で合わせるが、前半から安定したパフォーマンスを見せていたGKの大久保がワンハンドで枠内に飛んできたボールを弾き出す神がかり的なセーブを披露。すると直後の88分、右サイドでボールを持った大久保がPA内に侵入する動きを見せた室屋へスルーパス。室屋がダイレクトで中に折り返すと、中央でフリーのウタカが悠々と押し込み、試合終盤で遂に東京が先制。残りの時間も危なげなく守り切り、1-0でタイムアップ。粘り強く神戸のゴールに迫り続けた攻撃陣の不断の努力と、林の不在にも関わらず安定したパフォーマンスで安心をもたらしたGK・大久保の貢献により、東京がおよそ3ヵ月半ぶりの味スタでのリーグ戦勝利。一方の神戸は、ボールを支配した時間もあったが、ポドルスキなど強力な前線に得点に繋がるようなボールを供給できず、リーグ戦3連敗となった。