2017.07.26 - Jリーグ YBCルヴァンカップ プレーオフステージ 第2戦
FC東京 × サンフレッチェ広島
( 味の素スタジアム,19:30 )
今季からルヴァンカップに導入されたプレーオフステージ。グループAで2位となった東京は、グループBの3位・広島とH&A形式のプレーオフで準々決勝への切符を争う。6月に行われた広島ホームでの第1戦では、東京が阿部の奪った1点を守り切って勝利。味スタでの第2戦では東京が引き分け以上で勝ち上がりが決定する。広島はリーグ戦でJ2降格圏から抜け出せない状況が続き、森保監督の退任が決定。後任となったヨンソン監督にとって初の采配試合であり、システムは4バックを採用。対する東京も負傷者が相次ぐ中、3バックの前に髙萩をアンカーで置く新システムを採用して試合に臨む。
序盤は広島の組み立ての段階で東京が効果的なプレスをかけ、速攻で主導権を握る展開。原則的にDFの3人以外は全員が相手陣地を押し込む形でゴール前まで迫るものの、シュートが決まらない。対する広島も序盤は不安定なサッカーが続いたが、ボールを奪って突破力のあるロペス・柏に預けられるようになってからはチャンスを作る。先に失点すると2戦合計で追いつかれてしまう東京にとっては気を遣う必要がある中、互いに決め手を欠いて0-0で前半終了。
後半、最初の決定機は広島。63分、中盤からの速攻で途中出場のフェリペシウバがフリーで抜け出しシュートを放つが、ポストに弾かれて絶好のチャンスを逃す。すると、この流れから今度は東京がカウンター。サイドからゴールへ迫り、一度は広島に奪われるが、中盤で東京がすぐに奪い返すと、ボールを持った室屋に対してプレスが掛からない中、室屋がドリブルで持ち込んで右足を振り抜く。強烈なミドルシュートがゴール右隅に突き刺さり、東京が先制点を奪取。広島の意識が前がかりになりかけた矢先で、再び流れを引き寄せる大きな1点となった。広島は工藤を投入して仕切り直しを図るが、1失点までは許容できる状況の東京にとって、これ以上無駄なリスクを背負う必要は無し。自陣にしっかりと5バックの守備を敷き、数的不利で対応する状況を極力作らないよう、慎重な試合運びをした。広島は終盤にゴール前まで押し込むサッカーを見せたものの、こぼれ球を東京にクリアされて波状攻撃に繋げることができず、このまま試合終了のホイッスル。広島の拙攻もあったが、H&Aの2試合共に堅実な「ウノゼロ」で試合を終わらせた東京が、準々決勝進出を決定した。