2017.07.09 - 明治安田生命 J2リーグ 第22節
東京ヴェルディ × ファジアーノ岡山
( 味の素スタジアム,18:30 )
J2は全42試合の半分を消化し、シーズン後半戦に突入。味スタでは5位・東京Vが、14位・岡山を迎えての一戦。順位だけを見れば東京Vが優位のようにも見えるが、チームの近況ではやや岡山に分があるといえる。東京Vは6月こそ負けなしで乗り切ったが第14節の千葉戦を最後に無失点で乗り切った試合が1つも無く、前節の熊本戦(A)では0-4の大敗。守備面で暗雲が立ち込めている。一方の岡山は、シーズン序盤こそ躓いたが、その後は徐々に立て直し、第15節の横浜戦(H)から7試合連続負け無しで着々と勝点を積み上げてきた。対照的ともいえるチーム状況が試合にどう影響するか注目される。
試合の序盤は東京Vが押す。岡山の守備が上手くはまらず、東京Vは16分に橋本のボレーシュートがクロスバーを直撃、18分にはアランのシュートが右ポストに当たって外れるなど惜しいシーンを連発。人数をかけた攻撃でゴール前に迫るが、度重なるチャンスを生かすことができない。立ち上がりに苦しんだ岡山は、25分前後から徐々に自陣でのインターセプトが増え、反撃に転じる。前線で孤立気味だった赤嶺がボールを収める場面も見られるようになり流れを掴むと、40分に石毛の右CKをニアの片山がフリックでコースを変え、中央に詰めた豊川が押し込み岡山が先制。数少ないチャンスをしっかり生かした岡山が好調ぶりを窺わせる試合運びで後半へ折り返す。
後半に入り、自陣を固めて守る姿勢を見せる岡山に対し、東京Vは安西と安在の両サイドを入れ替えて仕切り直し。53分には中央の崩しから高木(善)のシュートのこぼれ球にアランが詰めるが、またしてもポスト。62分にはドウグラスがヘディング、73分には梶川が直接FKでゴールを脅かすが、いずれもGK・一森が素晴らしいセーブ。岡山は我慢の時間が続く。しかし75分、東京Vは梶川が左CKのボールを中央の平の頭にピタリと合わせて1-1の同点。逃げ切りに失敗した岡山は前がかりになる東京Vからカウンターで再び勝ち越しを狙い、83分には中盤で塚川が奪ってから速攻でゴールに迫るが、大竹のラストパスを受けて完全にフリーな状態からの赤嶺のフィニッシュは枠を外してしまい、千載一遇のチャンスを逃してしまった。東京Vもサイドからクロスを入れ続けたが、逆転ゴールを奪うことはできず1-1のドロー決着。両者共に決定機を決めきれずに痛み分けとなったが、守備は安定しており、引き締まった良い試合内容だった。