2017.07.08 - 明治安田生命 J1リーグ 第18節
FC東京 × 鹿島アントラーズ
( 味の素スタジアム,19:00 )
J1リーグは今節より後半戦に突入。その一方、3週間のサマーブレイクによる中断期間前最後の一節となる。ホームの東京は非常に苦しいチーム状態。第15節の横浜M戦で敗れて以来、天皇杯も含めて公式戦4連敗。その間、リーグ前々節の磐田戦(A)で大久保が、前節のC大阪戦(A)で森重が負傷し、共に1ヵ月以上の離脱が確定。残ったメンバーで何とか立て直しを図りたい。今節味スタに迎える鹿島は、5月末に指揮官を石井監督から大岩監督に交代したが、その後は飛ぶ鳥を落とす勢いで一気にリーグ首位に浮上。また今季の鹿島はアウェイでの戦績が良く、J1リーグのアウェイ8戦全勝という無類の「外弁慶」ぶりを見せている。味スタのチケットは完売。42,000人超の大観衆の前で東京にとって大きな山場となる一戦を迎えた。
試合はアウェイの鹿島が優位に試合を進める。立ち上がりこそ東京もアグレッシブに攻める姿勢を見せたものの、16分に鹿島は自陣からカウンター。左サイドでボールを受けたレアンドロが巧みなドリブルで東京のプレスバックをかわし、スムーズに右サイドの遠藤へ展開すると、スルーパスを受けた西のクロスをニアの金崎が頭でフィニッシュ。これは何とか林が弾くが、すかさずペドロジュニオールが詰めて鹿島が1点を先制。その後も鹿島は強力な2トップを軸に東京を押し込み、圧倒的な優勢で試合を進める。それでも何とか耐える東京は、鹿島のレアンドロが中央に入ってプレーすることで生まれる右サイドのスペースを活用して勝負。そして44分、その右サイドでボールを収めたウタカが粘って左サイドへ繋ぐと、太田のクロスをゴール前の橋本が競り勝ち、ヘディングシュートを決めて1-1。これ以上ない時間帯の得点で同点に追いつき、試合は後半勝負となる。
後半に入ってもなお試合の勢いは東京。47分、レオシルバから永木へのパスが乱れたところをすかさず中盤で奪い、ショートカウンターが発動。永井のスルーパスをウタカが収め、ゴール前に走り込んだフリーの橋本へラストパス。橋本がダイレクトで曽ヶ端の守るゴールマウスを破り、前半の終盤からの立て続けの得点で東京が2-1の逆転に成功した。その後もなかなか試合を落ち着けられない鹿島に対して東京がチャンスを作る展開となるが、1点差のままで試合が推移すると再び流れは鹿島へ。76分、左サイドでのボールキープからレオシルバのパスを受けたペドロジュニオールが狭い角度から右足に引っ掛ける鋭いシュートをファーサイドに沈め、2-2の同点。その後も鹿島の猛攻が続くが、東京も決死の守備で再逆転は許さず、途中出場の前田・中島が絡んでのチャンスを作るなど応戦。結局、ゴール前までは迫るものの、互いに追加点が生まれないまま、2-2のドロー決着。東京はリードを守り切れずにリーグ戦4試合勝ち無しとなったが、鹿島の今季アウェイ戦全勝をストップ。橋本のサイドアタッカー起用が的中するなど、中断期間前に確かな収穫もある試合だった。