2017.05.20 - 明治安田生命 J1リーグ 第12節
ヴィッセル神戸 × FC東京
( ノエビアスタジアム神戸,19:00 )
リーグ開幕から怒涛の4連勝で首位に立ち、一時話題となった神戸だが、4月に入ってからは3連敗を喫するなど大きく失速。現在は8位に順位を落としている。しかし、前節は鹿島とのアウェイ戦で2-0と快勝。再び勢いを取り戻しつつある。一方の東京は、前節に好調の柏に敗れ、連勝が「3」でストップ。上位陣が勝ち点を伸ばせない中で首位・G大阪との勝ち点差を「3」に食い止めており、上位争いに今後も踏みとどまるためにも連敗だけは避けたい試合。
前半は立ち上がりから神戸がやや攻撃的に入ってきたが、先制したのは東京。14分、自陣の組み立てから中央で田邉が前田へ縦パスを入れると、前田はダイレクトでDFライン裏へスルーパス。これに反応した永井が抜け出し、金承奎との1vs1でループシュートをファーサイドへ見事に収めて1点を先制。先行逃げ切りのパターンが多いチームにあって、非常に心強いリードの状況が生まれる。その後は再び神戸が積極的に攻撃を仕掛け、東京は我慢の時間が続くが、集中した守備でボールを跳ね返し続け、1点リードで前半を終える。
後半に入ると東京にも追加点のチャンスが訪れる。52分のゴール正面の直接FKは、太田が蹴るものの枠外。62分には長距離のスルーパスに東が抜け出して決定機を得るものの、シュートともクロスにもいえない曖昧なパスに誰も合わせられず、追加点のチャンスを立て続けに逃してしまう。そして直後の63分、神戸は途中出場のウエスクレイが右サイドでパスを受けると、ドリブルで一気にPA内に侵入。細かなステップに東京の守備が奪いきれず、ウエスクレイが中央へ送ったラストパスをフリーの渡邉が流し込み、1-1の同点。東京の流れが続いていた中で生まれた同点弾に、ノエビアスタジアムの雰囲気は一気に逆転へと向かっていった。その後は神戸が圧倒的に支配し、東京は防戦一方。何とか流れを引き寄せるべく、中島&ウタカという攻撃のカードを切り、徳永を投入して3バックにシステム変更するなど工夫を凝らしたが、神戸の攻勢を変えることはできず。後半ATには神戸がカウンターから途中出場の小林・田中がそれぞれ決定的なシュートを放つものの、いずれも林が神がかり的なセーブで死守。そのままタイムアップとなり、試合は1-1で終了した。圧倒的に攻めた神戸にとっては歯痒さの残るドロー。東京は林のおかげでどうにか勝ち点「1」を死守した形だが、攻守に課題を多く残すことになった。