2017.04.30 - 明治安田生命 J1リーグ 第9節
FC東京 × サンフレッチェ広島
( 味の素スタジアム,15:00 )
前節、新潟戦(A)で3-0で勝利し、リーグ戦4試合ぶりの勝ち点3を挙げた東京。前線に前田・大久保の2人を縦の関係で据えるシステムが奏功し、セットプレイから先制した流れを無失点勝利に繋げた。今節の対戦相手は、今季リーグ戦で未だ1勝の16位・広島。リーグ戦の得点が「6」とJ1に2番目に少なく、得点力に課題を抱えている。広島から期限付き移籍しているウタカが契約都合で出場できない東京は、前節に引き続き前田と大久保が前線で縦の関係を組む。
試合は全体を通して両チームの慎重な戦い方が表れる内容。東京は中央の攻撃に人数をかけすぎず、後方からのシンプルなボールを多用。広島もサイドからチャンスを窺う程度で、チャンスはセットプレイから生まれる。42分、広島はゴール左45度の位置から塩谷の直接FKがゴールポストを直撃。東京は前半AT1分にゴール右45度の位置からの太田の直接FKがクロスバーに弾かれることになり、両者決定機を逃して前半を終える。後半に最初のチャンスを得たのは広島。56分、塩谷の攻撃参加からPA内でパスを受けた工藤が、2人にマークに付かれながらも反転して強烈なシュート。決定的な場面だったが、これを林が弾き出して事なきを得る。すると68分、東京は太田の左CKを中央の前田が競り、ファーサイドにこぼれた所に詰めていた丸山がダイレクトでプッシュ。丸山のJ1初ゴールが決まり、東京が前節に続いてセットプレイから先制に成功した。何とかしてゴールを奪う必要がある広島は、先制を許した直後の70分に右サイドの高橋に代えてミキッチを投入。残り時間でサイドから揺さぶりをかける作戦に出る。主にサイドで守勢に回ることになった東京だが、注意の必要なミキッチのサイドでは、太田以外に大久保が守備のサポートに入るなど、複数人でしっかり対応。精度の高いクロスを上げさせず、中盤でもしつこくボールを追うなど、自由なプレーをさせなかったことで、残りの時間を消化。東京が1点を守り切り、2試合連続の無失点勝利でリーグ4位に浮上。広島は守備では安定感を見せたものの、攻撃陣が少ないチャンスを生かすことができず、3試合勝利無しとなった。