2017.04.16 - 明治安田生命 J1リーグ 第7節
FC東京 × 浦和レッズ
( 味の素スタジアム,14:00 )
直近の2試合で1分1敗となり、開幕ダッシュから急激に失速の気配を見せつつある東京。特に前節の札幌戦は守備の乱れが目立ち、課題の残る逆転負けを喫している。今週はウタカが負傷離脱、大久保も練習中に脳震盪に見舞われ、今節の出場を回避。攻撃陣に離脱者が相次ぐ中、苦手とする浦和戦。浦和は第2節以降に敗戦が無く、火曜日に行われたACLでグループ最大の強敵・上海上港を撃破。チーム状態は上向きであり、東京と対照的な状況下での試合となった。
開始早々に阿部が抜け出して決定機を得るなど、東京の方が良い入り方を見せていた前半だが、最初のチャンスを見逃さなかったのは浦和だった。14分、東京が人数をかけて攻撃を仕掛けたのに対し、ボールを奪ってから下がり目で待っていたラファエルシルバがドリブルで持ち込むと、フリーでDFラインから裏へ走る動きを見せた興梠へスルーパス。興梠が守備側のタイミングを外した見事なシュートを流し込み、あっさり1点を先制。東京はラファエルシルバにプレスを掛けられなかった守備の乱れが再び顔を覗かせる。その後はやや意気消沈した感のある東京に対し、浦和がボールを支配して攻め続けた。何とか無失点で前半を切り抜け、後半に入ると再び東京が攻勢。50分にはPA外からフリーの橋本が放ったミドルシュートがゴールポストの外側を叩き、55分には東の直接FKが再びゴールポストに弾かれるなど、あと少しの所をゴールに繋げられない状況が続く。東京は前田が下りてきてボールの収めどころになるなど、チャンスに繋げる前段階の所までは出来ていたが、特にサイドから中央へ集める部分でアイデアを欠き、浦和に簡単に対処される場面が目立った。選手交代でも攻撃的なカードを切り続けたが、大久保とウタカの2枚看板を欠く状況では力不足感は否めず。結局、「良い場面」止まりの状況までしか作れないまま、タイムアップのホイッスルを聞くこととなった。他会場で試合前時点で首位にいた神戸が敗れたため、味スタで勝利した浦和が首位に浮上。一方の東京は浦和との勝ち点差を「6」に広げられた。守備面ではミスの目立った前節から一定の改善は見られたものの、決定的な失点を喫してしまった事実は変わらず。収穫といえる材料も見つかったものの、閉塞感を払拭するには至らない敗戦となった。