2017.04.15 - 関東サッカーリーグ1部 前期 第1節
東京23FC × 日立ビルシステム
( 江戸川区陸上競技場,13:30 )
関東リーグの開幕節。昨季の関東1部王者・東京23FCは、地域CLでまたしても敗退の憂き目に遭い、再び出直しを図るシーズン。ただし今季の関東1部は、J2・岡山から岩政が加入した東京ユナイテッドFCや、元川崎のレナチーニョが加入したVONDS市原など、実力が未知数の難敵が揃っており、例年以上の激戦が予想される。優勝を狙うために取りこぼしを少しでも減らしたい中、東京23の開幕節の相手は2部からの昇格組・日立ビルシステム。ホーム・江戸陸での開催ということもあり、まずは幸先良く勝利でスタートを切りたい。
強風が吹き荒れる中でのキックオフを迎え、前半に風上を取ることになった東京23だが、最初の決定機は日立BS。11分、後方からのフィードが風で戻され、PA付近での混戦を生んだところにフリーで詰めた吉住がミドルシュート。完全に虚を突かれる形となったが、これがクロスバーを叩き、幸いにも失点を逃れる。その後も高い位置からのプレスを絡めてボールを奪いに行く東京23だが、風を利用したロングボール攻勢を見せる日立BSが手堅い試合運びを見せ、なかなか決定機を作れない。38分には山本が単独でドリブル突破を見せ一気にゴールに迫るが、フィニッシュが甘く先制機を逸する。後半の頭からボランチを代えて流れを引き寄せたい東京23だが、56分には藤波に抜け出されて決定機を作られるなど、日立BSも徹底して応戦。膠着した展開のまま時間だけが過ぎていった。終盤には前線の顔ぶれを入れ替えながらボールを入れていく東京23だが、日立BSが強固なブロックを形成して危険なエリアでフリーな状況を作らせず、逆に終盤には再びゴール前へボールを入れて混戦の中からシュートを狙おうとする意図がよく表れていた。日立BSも最後の決め手を欠き、結局0-0のまま試合終了。内容でも結果でも相手を上回ることができなかった東京23の選手たちが一様に苦い表情を浮かべていたのに対し、日立BSにとっては気象条件を味方につけ、前年王者から貴重な勝ち点1獲得。スタンド前に整列する選手たちの顔にも満足の表情が浮かんでいた。