2017.04.08 - 明治安田生命 J1リーグ 第6節
北海道コンサドーレ札幌 × FC東京
( 札幌ドーム,19:00 )
2012年シーズン以来のJ1での戦いとなっている札幌は、第5節を終えて1勝1分3敗の15位。まだシーズン序盤とはいえ、J1残留のために気を抜けない試合が続く。前節の甲府戦(A)は0-2と完敗。だが結果以上に手痛いのは、その試合で負傷した深井の長期離脱。度重なる大怪我に悩まされる深井に対し、札幌サポーターからは励ましの横断幕が掲示された。対する東京も前節は鳥栖に土壇場で2点差を追いつかれており、戦い方に課題を多く残している状況だ。
先制したのは東京。8分、右サイドに開いてボールを受けた大久保のクロスを、中央でフリーの東が冷静なトラップから流し込み1点を先制する。だが、東京が良い流れに乗るかと思われたものの、すぐさま試合は札幌へ傾いていく。札幌は負傷の深井に代わってアンカーを務める宮澤が攻撃の起点となって左右にボールを配給。東京はこの宮澤へ明確なマークを付けることができず、主導権を失う。20分には田邉がカウンターを阻止して警告を受け、早々に中盤で迂闊にファウルを重ねられない状況となり、札幌は前線の都倉を狙った縦に早い攻撃で猛攻。そして42分、福森の右CKに対して林が飛び出して弾こうとするが、先に頭で合わせたジュリーニョのフィニッシュが無人のゴールに突き刺さり、1-1。札幌が良い流れで後半へ折り返す。東京は田邉をHTで下げ、今季J1初出場の梶山をピッチへ送り出すが、札幌に傾いた流れは止められない。59分、札幌は右サイドで荒野がキープからクロスを上げ、都倉が競って落としたボールをジュリーニョがフィニッシュ。強烈なシュートは室屋が身を呈して防ぐが、そのこぼれ球を兵藤が拾い、フリーで待つ都倉へスルーパス。都倉が林との1vs1を冷静に流し込み、遂に札幌が逆転した。東京は前半から大久保が中盤に降りてきて組み立てに参加するなど、様々な攻撃の形を試合の中で模索するが、途中交代で入ったウタカを含めて前線に収めどころを作ることができず、攻撃が早い段階で手詰まりになる状況が頻発。66分という早い段階での徳永投入による3バックへの変化も大きな効果を生み出すことはできず、逆に自分たちのミスを相手に拾われ、幾度と無いカウンターを林のセーブで何とか防ぐ状況。結局、スコアは1点差だったものの、20本ものシュートを浴びせた札幌が一方的な内容で試合を2-1で制し、第4節の広島戦に続き、ホームで2連勝。深井の不在を宮澤の完璧なリカバリで埋めてみせた。かたや東京は、攻守共にちぐはぐな連携が目立ち、スコア以上の完敗を喫した。