2017.03.18 - 明治安田生命 J1リーグ 第4節
FC東京 × 川崎フロンターレ
（ 味の素スタジアム,19:00 ）
オフシーズンに大久保が川崎から東京へ移籍したことにより、例年以上に因縁深い雰囲気となった「多摩川クラシコ」。東京は前節のG大阪戦(A)で0-3の大敗を喫したが、水曜日のルヴァンカップで6-0の大勝を収めており、その試合で活躍した中島･阿部がスタメン。再び上昇気流に乗っていきたい重要な一戦。対する川崎はリーグ戦とACLを通して今季未だに負けなし。直近のACLでは広州恒大戦(A)で引き分けに持ち込むなど、粘り強さも発揮している。
試合は両チーム共に球際へ厳しくプレスをかけあう緊迫した展開となる。東京は調子の良い中島･阿部にボールを入れてサイドからチャンスを窺うサッカーを展開するが、川崎の中央をなかなかこじ開けられず、フリーで決定的なフィニッシュへ持ち込めない。川崎は中央でキープをしながら起点を作り、時には強引な中央突破を仕掛けるなど工夫を試みるが、東京も前節の大量失点の汚名返上を果たしたいDFラインが身体を張ってディフェンス。スコアの動く気配のないまま0-0で後半へ折り返す。先に動いたのは川崎。56分にハイネルを投入し、小林を1トップに上げて中央を乱しに掛かる。徐々にファウルが多くなってきた東京は、62分にウタカを前線に投入。68分には警告を1枚受けている橋本に代えて田邉を入れて中盤を安定させる。すると76分、左サイドに開いてボールを受けた大久保がPA内に入ってきた阿部へスルーパス。阿部が折り返しのボールを入れると、これがマークに付いていた田坂に当たってコースが変わり、不意を突かれた鄭成龍の足に当たってゴールイン。東京が思わぬ形で先制した。ここから一気に東京がギアを上げる。86分、左サイドでボールを受けた太田がドリブルで一気に縦に仕掛けてクロスを上げると、中央に詰めていたウタカが押し込んで、2-0。更にAT2分、大久保がウタカのワンツーで抜け出し、鄭成龍をかわして駄目押しの3点目。大久保が古巣相手に待望の今季初得点を叩き込み、味スタの熱気は最高潮に達した。我慢すべき時間帯で耐え、相手がバランスを崩した時間帯で一気に勝負を決めた東京が3-0で勝利。前節の敗戦ショックを完全に払拭した。
