2017.03.11 - 日本フットボールリーグ 1stステージ 第2節
奈良クラブ × 流経大ドラゴンズ龍ケ崎
( ならでんフィールド,13:00 )
昨シーズン、JFLで年間10位と中位に苦しんだ奈良クラブ。特にホームゲームでは15戦のうち4勝に終わっており、伸び悩みの大きな要因となった。薩川新監督体制となり迎えた前節の開幕戦では、FC大阪を相手に0-4の大敗。まずは守備の立て直しが必要だ。ホーム開幕戦で迎える相手は、流通経済大学サッカー部の2軍チームに相当する流経大ドラゴンズ龍ケ崎。昨年のJFLでは1stステージで優勝を飾り、年間2位でシーズンを終えた。開幕戦ではJFL昇格組のFC今治と2-2のドロー。こちらもシーズン初勝利を狙う試合である。
スコアを最初に動かしたのはホームの奈良。14分、右CKの流れからゴール正面のクリアボールがこぼれた先に待っていた濵中が、PA外遠くから右足を強烈に振り抜く。風上の位置から放たれた矢のような弾道のボールは、そのままゴール左上隅に突き刺さり、スタジアムは大歓声と大きなどよめきに包まれた。目の覚めるようなシーズン初得点によりリードを奪った奈良は勢いに乗りたいところだが、流経大も安定した守備でそれ以上の破綻はきたさず。逆に前線で宮津・髙澤の2トップが身体を張り、懐の深さを見せてキープすることで、少しずつ試合の主導権を握っていった。そして前半終了間際、右サイドからPA内に侵入した尾嵜がファウルを誘い、PKを獲得。小川が冷静にPKを沈め、これが前半最後のプレーとなって1-1で後半へ折り返す。後半は立ち上がりから流経大のペース。奈良も守備は比較的安定しており、跳ね返すことはできているものの、徐々に流経大がフィジカルで上回り、セカンドボールも支配。流経大がジャブを撃つように奈良を消耗させていくような展開が続いた。84分、ゴールほぼ正面で流経大が直接FKを獲得すると、キッカーは同点PKを決めている小川。小川の左足から放たれたシュートはゴール左隅に鮮やかに吸い込まれ、終盤で流経大が試合をひっくり返す。その後は奈良がパワープレイを増やすものの、終盤まで衰えない流経大のフィジカルの強さを上回ることはできず試合終了。濵中による見事な先制点を生かせず、奈良は開幕2連敗。対する流経大は2戦目でシーズン初勝利を飾った。