2017.03.05 - 明治安田生命 J1リーグ 第2節
川崎フロンターレ × サガン鳥栖
（ 等々力陸上競技場,17:00 ）
鬼木新監督のもと、リーグ戦では今季最初のホーム･等々力での試合となる川崎。ACLでは2戦連続ドローと勝ちきれない試合が続いているが、開幕戦ではアウェイで大宮を2-0で下し、まずまずのスタートを切っている。今節は新加入の家長が負傷で離脱しており、攻撃でどのように味付けを変えてくるかが注目ポイント。一方の鳥栖もオフに積極的な補強を行ったが、ホームで行われた開幕戦では柏に1-3の逆転負け。まずは着実に勝ち点を積み上げたいところ。
試合序盤は鳥栖にとって難しい展開。7分、川崎が中村を起点に右サイドへ展開を試みる中で、左SBの吉田が処理しきれずに裏を取られてしまい、ボールはフリーの小林へ。小林のシュートはカバーに入ったDFの足に僅かに当たってコースが変わり、権田が守るゴールのニアを撃ち抜く先制点。早々に川崎がリードを奪う。更に19分、今季新加入の小野が足を痛めるアクシデントで途中交代を余儀なくされ、鳥栖は早くも苦しい状況に立たされる。しかし鳥栖は焦らず、まずは守備をしっかりセット。中盤からしっかりプレスをかけて川崎のパスワークを封じ、ボールを奪ってからは早めに前へ預ける形で川崎のゴールへ迫る。川崎もなかなか試合を落ち着かせられない状況の中で迎えた34分、鳥栖は右サイドを抜け出した福田がゴールライン際まで持ち上がってマイナスのクロス。これは鄭成龍が何とか弾くものの、ボールはゴール正面でフリーとなっていた高橋のもとへ。高橋がダイレクトで振り抜いたシュートがゴール左隅に突き刺さる素晴らしいゴールが決まり、試合は1-1の振り出しとなる。後半、川崎は新加入のハイネルを投入し、中盤で異なる持ち味を出そうと試みるが、同点にしたことで再び落ち着きの生まれた鳥栖の守備がそれを阻む展開。63分には鳥栖が富山に代わってユース卒の1年目･田川を送り出す「攻め」の采配も見せる。この采配に呼応するかのように、鳥栖は決して引きすぎることなくアグレッシブな守備を展開。得点の匂いがする場面は限定的だったものの、リスク管理をしつつワンチャンスを狙う姿勢は川崎の脅威となった。結局、川崎も決め手を欠いたまま、1-1のドローで試合終了。同じ勝ち点とはいえ、先制を許す難しい展開を跳ね返した鳥栖にとって、より大きな価値のある勝ち点1となった。
