2016.12.18 - 全日本大学サッカー選手権大会 決勝
日本体育大学 × 筑波大学
( 浦和駒場スタジアム,12:00 )
2016年の大学サッカー最後のタイトルとなるインカレ決勝は、関東勢同士の対決となった。今季の関東大学1部で3位の日本体育大学と、2位の筑波大学の顔合わせとなった。興味深いのは、両校共に関東大学2部からの昇格組であり、今季大きな躍進を遂げたチーム同士であること。昇格からリーグ戦上位争いへの勢いをそのままこの大会に持ち込んでおり、どちらがこの勢いのまま押し切るのかが注目ポイントとなる。
立ち上がりからテンポの良い組み立てを見せたのは日体大。12分には左SB・高野のミドルシュートがクロスバーを叩き、17分にはパスで崩してから大石が際どいシュートを放つなど、勢いを見せた。しかし、先制したのは劣勢に見えた筑波大の方だった。28分、相手陣内で北川が奪ったボールを西澤が受けて左足を振り抜くと、鋭いシュートがゴール左上隅に突き刺さり0-1。目の覚めるようなゴールで筑波大がリードを奪うと、これで一気に流れが変わる。36分、右サイドを突破した会津のクロスをファーサイドに詰めていた西澤が押し込んで0-2。悪い流れを止められない日体大はすぐさま中盤の小泉を交代させて食い止めを試みるが、更にAT1分、自陣でのパスワークを中野に奪われるイージーミスにより0-3。まさかの展開で後半へ折り返すことになる。後半に入っても、筑波大の勢いは止まらない。53分、再び中野が相手陣内でボールを奪い、冷静に決めて0-4。61分にはロングボールにあっさり抜け出した北川が決めて0-5。日体大のDFは集中が完全に切れてしまい、筑波大が誇る強烈な個の前に全く成す術が無かった。その後も筑波大が相手のミスをきっかけに次々と得点を積み重ね、終わってみれば北川と中野の2トップが共にハットトリック。最終的なスコアは0-8。カップ戦決勝とは到底思えないようなスコアで決着を見ることとなった。持ち味を存分に発揮してタイトルを勝ち取り、充実の表情を浮かべる筑波大の選手達とは対照的に、日体大の選手達は呆然と立ち尽くしていた。