2016.10.23 - 明治安田生命 J3リーグ 第26節
SC相模原 × 鹿児島ユナイテッドFC
( 相模原ギオンスタジアム,13:00 )
J3で現在10位と苦戦する相模原は、リーグ戦で8試合勝ち無し。最後の勝利は7月31日の第19節・福島戦(H)まで遡らなければならない。今季から就任した薩川監督は、天皇杯の予選敗退を受けて8月に辞任。後任に安永監督が就任したが、トンネルの出口が見えない苦しい状況だ。今節、ホームに迎える相手は、J3参入初年度ながら3位につける鹿児島。来季のJ2ライセンスが交付されなかったため昇格することはできないが、首位の栃木を勝ち点差「5」で追っており、タイトルを狙える状況にある。
試合も好対照なチーム状況を表したかのような展開となる。鹿児島はコンパクトな守備で相模原に自由を与えず、ボールを奪えばシンプルに縦に入れて最短距離でゴールへ迫る。これに対し、相模原はじわじわと押し込まれる展開。28分、鹿児島の左サイドからのクロスを守備が一度は跳ね返すものの、こぼれ球を拾ったトロが前を向くまでの間に五領が猛然とプレスバック。これを奪った赤尾の左足シュートは、カットに入ったDFに当たってゴールイン。鹿児島が1点を先制し、後半に折り返す。前半にほとんど見せ場を作れなかった石田の1トップを諦め、井上を前線に据えて立て直しを図りたい相模原だが、追加点は鹿児島。47分、縦に入れるボールのこぼれ球を永畑がスルーパス。これに抜け出した中原がシュートを流し込み、0-2とリードを広げる。鹿児島はここから中原を下げて新中を投入し、4-4-2にシステム変更。中盤のプレス強度を強める。すると81分、自陣からの長い距離のスルーパスに新中が抜け出し、最後はGKをかわしたところを藤本が押し込んで0-3。88分には右CKをニアの藤本が頭で合わせ、これが絶妙なループシュートとなって0-4。効率よく得点を積み重ねた鹿児島が、守備でもほとんど付け入る隙を与えずに無失点勝利を達成。栃木が引き分けたことで1位との勝ち点差は「3」に縮まった。一方の相模原は後半からの攻撃の梃子入れも実らず、手薄になった守備を突かれてシステムが崩壊。大きな課題を消化しきれないまま、リーグ戦9試合勝ち無しの4連敗となった。