2016.07.30 - 関東サッカーリーグ1部 後期 第6節
東京23FC × VONDS市原FC
( 江戸川区陸上競技場,17:00 )
関東リーグは後期の半分の日程を消化し、残りは4試合。江戸川区陸上競技場では、首位・東京23FCと、2位・VONDS市原FCの直接対決という大一番を迎えた。両者の勝ち点差は「3」。V市原が勝利すれば勝ち点で並び、逆に東京23が勝利すれば勝ち点差が一気に「6」に開くという極めて重要な一戦である。また、各都県の天皇杯予選を控えている関係で、今節を終えてからリーグ戦が1ヵ月の中断期間に入るため、再開後に勢いを繋ぐために、どちらにとっても良い形で終えたい試合だ。
前半は両者のスタイルが色濃く反映される内容。東京23は短いパスを主体に組み立て、攻撃の主軸となる2列目の選手へ繋いでいく。一方のV市原は両サイドへ広くボールを展開し、積極的にクロスを入れるスタイル。中央で柏瀬が競り、その周囲で二瓶がサポートする形でゴールを狙う。前半はどちらの攻撃にも一貫性は見られた一方で、プラスアルファのアイデアに乏しく、やや単調な雰囲気となったが、スコアレスのままハーフタイムを挟んで迎えた後半にはどちらもサッカーの内容を調整。この試合、ドローでも首位の座を守ることのできる東京23は、カウンターを受けるリスクがあるパスワークだけでなく、シンプルなロングボールを織り交ぜて攻撃を作る。V市原は二瓶が中盤へ下りてくることでバイタルエリアでの優位性確保を試み、相手の想定の裏をかこうとするトライが続く見応えのある内容となった。どちらも守備が組織されていたこともあり、決定的な場面がなかなか生まれない状況が続いたが、終盤は東京23が支配。88分にはカウンターからPA内に侵入した途中出場の田村が決定的なシュート。これはクロスバーに弾かれるものの、そのまま押し込む東京23は90分に右CKを獲得。伊藤が頭で合わせたシュートは再びクロスバーに弾かれるが、これを拾った飯島が厳しい角度ながら強烈な右足ボレーを叩き込み、土壇場で東京23が先制。残す時間のV市原の猛攻を凌ぎ、1-0で試合終了。悲願のJFL昇格に繋がる関東1部制覇に向けて非常に大きな勝ち点「3」を獲得した。対するV市原は逆転優勝を狙う上で致命的な敗戦となったが、激闘を演じた選手たちに向けてスタンドのサポーターからは大きな拍手と声援が起きた。