2016.07.24 - 明治安田生命 J2リーグ 第25節
FC町田ゼルビア × 水戸ホーリーホック
( 町田市立陸上競技場,19:00 )
J2はミッドウィークの20日(水)に試合を消化しており、中3日のやや厳しい日程。前節、C大阪とのアウェイゲームだった町田は、先制を許しながら速攻主体でゴールを重ね、3-1と快勝。順位も6位に浮上し、連勝を期してのホームゲームとなった。対する16位・水戸は、エースの三島が同じJ2の松本への完全移籍が決定という衝撃的なニュースに揺れたばかり。今節を最後にチームを離れる三島は、水戸でのラストマッチである。
どちらにとっても負けられない大きな背景がある一戦だったが、前半は一方的な町田のペースとなる。まずは15分、町田の右CKからゴール前の深津が競り合ったボールを中島が頭で押し込み、1点を先制。前線で待つ三島に対してボールを供給したい水戸だが、そんな水戸の狙いを悟ってのことか、セカンドボールを徹底的に拾ってカウンターへと繋げていく。36分にはPA内に侵入した中島のクロスを中村がダイレクトで流し込んで2-0として折り返し。後半開始直後の49分には左CKをヨンアピンが決めて町田加入後初得点を挙げ、悠々と3点をリードする。ここまで水戸には試合の流れを引き寄せるだけの材料に乏しく、試合の行方はほぼ決したように思われた。しかし、前半に全く見せ場を作れなかった水戸は、HTに中盤の2枚替えを敢行。左サイドに湯澤を配し、徹底的にサイドを突いていく。町田にとって喫緊の課題でもある後半の息切れに対し、後半はじわじわと水戸が迫っていく構図となった。56分、水戸はゴール前の混戦からHTに投入された佐藤和弘が決めて3-1とすると、70分には左SBに佐藤和樹を投入し、湯澤とのコンビで一気に圧力をかける。78分には左CKを福井が合わせて決め、3-2の1点差。町田は選手を代えながら何とか押し返そうと試みるが、守備の出足が徐々に遅くなる中、縦横に揺さぶられて中央にもスペースが生まれるようになる。そして後半AT目前の90分、左サイドを起点に間延びした中央へ入ってきたボールに対し、フリーの佐藤和弘が受けてPA外から右足を一閃。強烈なシュートがゴール右隅に突き刺さり、土壇場で水戸が3-3とスコアをイーブンに戻した。前半と後半とで真逆の試合展開となった激戦はドロー決着。試合後、スタンドに歩み寄ってゴール裏へ別れの挨拶をした三島に対し、水戸サポーターからは激励の声が上がっていた。