2016.05.13 - 明治安田生命 J1リーグ 1stステージ 第12節
FC東京 × サガン鳥栖
( 味の素スタジアム,19:00 )
翌週火曜日にACLのラウンド16・上海上港戦(H)を控える東京は、金曜日に日程を前倒ししてリーグ戦を行う。前節に湘南を下し、久しぶりのリーグ戦勝利を挙げているだけに、ACLに向けて弾みをつける意味でも良い結果を残したい試合だ。対戦相手は、昨季まで東京の監督を務めたフィッカデンティ監督率いる鳥栖。今季はリーグ戦で未だ2勝、順位も16位とJ2降格圏に沈んでおり、立て直しのきっかけとしたい一戦だ。
東京は前節と同様、高橋をアンカーに据えた4-1-4-1でスタート。対する鳥栖は、昨年まで東京が慣れ親しんだシステムでもある4-3-1-2を採用。どちらも守備に重点を置いた戦い方で幕を開ける。立ち上がりは阿部と河野が前節とサイドを入れ替える形でスタートし、相手の対策の裏を取ろうとする東京だが、鳥栖は揺さぶりに動じず、しっかりとブロックを作って対応。ボールを奪えば前線の3枚に素早くボールを通してカウンターを狙おうと試みる。東京も相手の狙いは読み切っており、前半は豊田・岡田の2トップをほぼ完璧に封じ切り、スコアレスで後半に折り返す。後半に入っても膠着状態は続き、先に手を打ってきたのはフィッカデンティ監督。鎌田に代えて白星東、岡田に代えて富山を投入し、前線の顔ぶれを変えながらチャンスを狙っていく。一方の東京も、水沼・橋本・平山を次々に投入して流れを変えようとするが、いずれもタイプこそ異なるものの交代前と同ポジションでの起用となり、大きなリスクを背負ってまでゴールを奪いに行くよりは、守備の安定性を重視しているように感じられた。終盤になっても互いの堅守は崩れず、鳥栖は後半ATに途中交代の富山が足を痛めたところで、迷わず守備固めに菊地を投入する徹底ぶり。結局、0-0のスコアレスドローに終わった。鳥栖のシュートを僅か2本に封じた一方、肝心の1点を奪えずにドローに終わった東京だが、ACLの大一番を控えて下手な負け方をしなかったこともあり、スタンドの各所から激励の拍手が起こっていた。