2016.04.16 - 明治安田生命 J1リーグ 1stステージ 第7節
FC東京 × 川崎フロンターレ
( 味の素スタジアム,15:00 )
前節、柏とのアウェイゲームを落として9位に後退した東京。今節は川崎を味スタに迎えての「多摩川クラシコ」となった。川崎は開幕から未だ負け無しの首位を快走中。東京にとっては非常に難しい相手となる。メンバー構成は森重が出場停止から戻り、バーンズがリーグ戦初スタメン。両サイドに田邉と阿部を起用し、河野・羽生・東はベンチにも入らず。味スタには多くの川崎サポーターが詰めかけたにも関わらず、やや寂しい入り。
先手を取ったのは東京だった。4分、中盤の高い位置で田邉がボールをカットすると、そのこぼれ球を拾ったバーンズがドリブルで独走。そのままゴールのサイドネットに流し込み、1-0と先制する。これで勢いに乗りたい東京だが、この波に乗ることができない。11分、高いライン取りを続ける東京に対し、中村の縦パス1本に大久保が反応して抜け出すと、後方からの寄せをものともせずに鋭いシュートを突き刺して1-1の同点。序盤は互いにやや冷静さを欠いた試合内容となったが、これ以降は膠着。前線でバーンズと前田が多くボールに絡むことで推進力を得た東京がやや押し気味に試合を進めるも、大きなチャンスの無いまま後半へ折り返す。気持ちを切り替えて臨んだ後半、再び東京がリード。56分、左サイドで得たFKを小川が入れると、バーンズのフェイクの動きによってDFのマークを外した前田がダイレクトで押し込み、2-1と勝ち越し。武器の1つであるセットプレイから1点を奪い、俄然味スタのムードは高まった。しかし、再三のビハインドの展開にも川崎は虎視眈々とチャンスを窺っていた。68分に田邉から橋本、74分にバーンズから平山へとスイッチし、「リードを守る」采配をしない東京に対して、77分に大久保がPA内に巧みにキープ。これを米本が倒してしまい川崎にPKが当たれらえると、大久保が難なく決めて2-2の同点。東京はすぐさまムリキを投入して勝ち越し点を狙いに行くが、このリスクを冒す動きが裏目に出た。81分、自陣でのセットプレイのキックミスから容易にゴールキックを与えてしまうと、すぐさま前線に運ばれ、最後はゴール前でフリーだった小林に決められて2-3と逆転。AT2分にはドリブルでPA内に侵入した中村の優しいクロスをファーサイドのエウシーニョが押し込み、これで2-4と試合は決した。東京は2点を奪ったものの、同点とされてから浮足立って攻守のバランスを失い、川崎の執拗なサイド攻撃を前に守備が崩壊。試合終了のホイッスルと同時に、スタンドからは大きなブーイングが飛んだ。