2016.03.15 - AFC Champions League Group E, Matchday 3
FC東京 × 江蘇蘇寧
( 東京スタジアム,19:30 )
ACLのグループステージは今後の行方を大きく左右する第3,4戦の同カードの連戦を迎えた。1勝1敗の東京がホームで迎え撃つ相手は、中国のカップ戦王者・江蘇蘇寧。リーグ戦では9位と苦戦したが、今季はクラブを運営する親会社が変わり、チームを取り巻く環境が大きく変化。ブラジル代表経験のあるラミレス、ジョー、テイシェイラという有名選手を掻き集め、一気に強豪への名乗りを挙げた。ACLでもここまで2連勝と波に乗るが、今節はラミレスが出場停止。東京にとってはチームの中心的存在が不在の間に叩いておきたい。スタメンには今季初めて高橋が名を連ねた。
アウェイ側スタンドに集まった中国応援団の歓声を後押しに攻撃の糸口を窺う江蘇だが、東京が冷静に試合に入ったことでゲームは膠着。前線からプレッシャーをかけて江蘇のボールの出所を抑えるだけでなく、要注意のジョーかテイシェイラにボールが収まれば複数人で対応。シンプルにブラジル人選手へ収めようとする江蘇の戦い方を断ち切る。しかし、その一方で攻撃は停滞を余儀なくされることとなった。中盤より後ろをコンパクトに保ちつつ厳しくプレスをかけてくる江蘇に対し、狭いエリアで前を向くプレーが出来るバーンズが相手に対する数少ない脅威だったが、そのバーンズも64分に河野と交代。70分から登場した阿部はドリブルでゲームにアクセントを加えることができていたが、フィニッシュの場面で怖さを見せることまではできなかった。終盤は江蘇のカウンターに気を払いつつも、ほとんど一方的な展開で押し込み続けた東京だが、次節のホームでのリターンマッチに余裕を残す江蘇にとっては引き分けでも十分なゲーム。そのままクローズに持ち込もうとする堅い守備に阻まれ、0-0のまま試合終了。守備では強烈な相手にほとんど仕事をさせずシャットアウトに成功しただけに、肝心の「1点」を奪うことができない現実に対するもどかしさを感じる試合となった。