2016.02.28 - 明治安田生命 J2リーグ 第1節
FC町田ゼルビア × セレッソ大阪
( 町田市立陸上競技場,14:00 )
昨季のJ3で2位に入り、大分との入替戦の末、2012年シーズン以来4年ぶりとなるJ2復帰を果たした町田。久々となるJ2の舞台での初戦の相手はC大阪。昨季はJ1昇格プレーオフ決勝で福岡に昇格を許し、2年目のJ2シーズンを送ることとなっている。C大阪は外国人選手総入れ替えの他、柿谷が海外から復帰するなど、J2では規格外の大型補強を敢行。注目選手が集まるとあって、町田のスタジアム改修後のホームゲームとしては初のチケット完売。観客数はクラブ初の10,000人超えを果たした。
多くの注目を集めつつも「C大阪の圧倒的有利」という見方が大勢を占める中、町田はアグレッシブなサッカーでC大阪に挑みかかる。得意の攻撃パターンの1つでもある、サイドの深くにボールを入れて起点を作る形はこの試合でも効果を発揮。キープ力のある鈴木(孝)や谷澤がサイドで時間を作ることで中盤の選手の攻撃参加を促す。C大阪も前線からボールを追う動きは見せるものの、中盤とのプレスの連動があまり見られず、李漢宰や森村が前を向いてプレーする時間が多く、時には縦パスであっさりとDFラインの裏を崩す場面も見られた。しかし、金鎭鉉の守るゴールマウスは堅く、肝心のゴールを奪えないまま前半が終了。後半に入ると、柿谷を明確なトップ下に配置したC大阪がカウンターなどでチャンスを作り始める。町田も攻守にハードワークを見せて無失点で耐えるが、均衡は71分に崩れる。C大阪の右CKから中央で頭一つ抜け出した山村がヘディングを叩き込み、C大阪が待望の先制点をゲット。今季鹿島から新加入した期待のボランチが貴重なシーズン初得点で勝利を大きく手繰り寄せた。絶対に与えたくなかった先制点を許した町田は攻撃のカードを次々に切り、終盤はパワープレイも織り交ぜるが、逃げ切り態勢で自陣を固めるC大阪の守備を崩すことができずに試合終了。難しい試合を制したC大阪が辛くも勝ち点3を獲得した。町田はホームの大観衆の前で勝利を飾ることができなかったものの、攻守に渡ってほぼ互角の戦いを披露。選手たちは一様に悔しそうな表情を浮かべていたが、スタンドからは健闘を讃える拍手が贈られていた。