2016.01.03 - 全国高校サッカー選手権大会 3回戦
東福岡高校 × 市立船橋高校
( フクダ電子アリーナ,12:05 )
全国高校選手権の3回戦。前日の2日に2回戦が行われてから連日の試合となっており、選手にとっては大会期間中で最もコンディショニングの難しい日程といえる。そして、このタイミングで大会の注目校が激突。福岡県代表・東福岡高校と、千葉県代表・市立船橋高校の名門校同士の対決が実現した。市船橋にとっては、地元でもある千葉県のフクダ電子アリーナでの開催。スタンドには13,000人を超える観客が詰めかけた。
まず最初に襲いかかったのは東福岡。前線から積極的にボールを追いかけて市船橋に圧力をかけ、ショートカウンターを狙おうとするものの、市船橋も巧みにプレスをかわして反撃に出る。東福岡の自陣内でのボール回しにも目ざとく食らいつき、少しでもトラップが大きくなればすかさず奪おうとする執拗な守備をしたかと思えば、前線の矢村・押尾が絡んだ「地上戦」で守備をかわしてGKとの1vs1に持ち込む場面を作るなど、地元の観客を沸かせる場面も目立った。東福岡もゴール前での要所では仕事をさせず、何とか跳ね返して対応。2回戦でハットトリックの活躍を見せた1トップの餅山にボールを集め、シンプルにシュートをへ持っていく場面を作ることで対応した。後半も立ち上がりは長短のパスを織り交ぜて崩そうと試みる東福岡が主導権を握ったが、徐々に市船橋が押し返す形に。2回戦からのシードでこの試合が大会2試合目となる市船橋に対し、大会3試合目の東福岡の方に疲れの色が見えてきた。終盤は完全に消耗戦の様相を呈することとなったが、東福岡も最後の最後まで耐えきり、0-0のままPK戦に突入。PK戦は市船橋の2人目・工藤のキックをGK・脇野が止めて東福岡がリード。そのまま5人目にもつれこみ、東福岡が「決めれば勝利」という場面で三宅がまさかの失敗。市船橋を応援する地元のスタンドは大きな歓声に包まれた。しかしその直後、市船橋の5人目・杉岡のキックはまたも脇野が弾き返し、一瞬で決着。歓喜に沸いた市船橋の応援スタンドが嘘のように静まり返り、対照的に東福岡の応援スタンドからは大歓声。4日間で3試合目のタフな日程にも関わらず、最後まで耐え抜いた東福岡がベスト8に駒を進めた。