2015.12.29 - 天皇杯 全日本サッカー選手権大会 準決勝
浦和レッズ × 柏レイソル
( 味の素スタジアム,13:05 )
天皇杯の元日決勝を戦うチームを決める準決勝。浦和は準々決勝で神戸を3-0で一蹴。CS敗退の雪辱を果たすためにタイトルを奪いたい。対する柏は来季のACL出場のために残された最後のチャンス。準々決勝では仙台を相手に3-3の乱打戦の末、PK戦で勝利。今季限りでの退任が決まっている吉田監督の有終の美を飾るためにも勝利を狙いたい。
柏は試合の頭から3バックを採用。シーズンを通して戦った4バックから変化を加えて浦和とのミラーゲームに持ち込む。前半の序盤こそ浦和が試合を支配し、波状攻撃を仕掛けるものの、柏も対応できるようになり、セカンドボールを拾ってカウンターからチャンスを窺うようになる。浦和は前半のうちに足を痛めた柏木が負傷交代。攻撃の起点を1つ失ったことで、攻勢を続けることがでいない。0-0のまま折り返した後半も浦和がボールを支配して押し込むものの、柏の守備陣が安定した対応を見せる。前半に柏陣内を押し込む働きを見せていた関根・宇賀神の両サイドも、輪湖・金昌洙に押し返される場面が散見されるようになった。それでも互いにゴールを決めきるまでには至らず、0-0のまま90分を終了。試合は延長戦に入る。浦和は延長前半から興梠と李を投入。相手陣内の深い位置で起点になれる興梠が入ったことで、浦和の攻撃に再び形ができるようになる。また、シャドーの位置にいた梅崎を左サイドに移動したことでサイド攻撃に再び活力が生まれると、この配置転換が土壇場で功を奏する。117分、PA内左でボールを受けた梅崎がドリブルで縦に侵入し、クロスボールを中央に供給。守備の隙間に入り込んだ李が頭で合わせ、遂に浦和が柏のゴールマウスを破ることに成功した。柏は延長後半に入るまで選手交代を行わずに戦う粘り強い戦いを見せたが、勝負を決めにいくカードを切ることができず。選手層の厚さで一枚上手だった浦和が、9年ぶりの元日決勝に駒を進めた。