2015.11.11 - 天皇杯 全日本サッカー選手権大会 ラウンド16
FC東京 × 水戸ホーリーホック
( 味の素スタジアム,19:00 )
J1リーグの1stステージで2位に入った東京は、天皇杯のシード権を獲得してラウンド16から登場。この試合が初戦となる。対戦相手は水戸。カテゴリでは下の相手だが、3回戦では鹿島との「茨城ダービー」を延長・PK戦の末に制しており、大会へのモチベーションは依然として高い。東京は日本代表に招集された森重・丸山を除いてほぼベストメンバー。水戸は直近のリーグ戦から中2日ということもあり、コンディション面では苦しい。
先制点が欲しい東京は、立ち上がりから一気に攻勢に出る。太田に集中してボールを集め、クロスを送り込む形を多用。そして14分、中島が中央で溜めを作ってから左サイドへ展開すると、太田のクロスに反応した前田がニアに入り込んでヘディングを叩き込み、1-0と先制に成功する。思い通りの展開となった東京は、立ち上がりの4-4-2から東をトップ下に据える4-3-1-2に移行し、高い位置からプレスをかけてカウンターを狙っていく。水戸は鈴木(雄)と山村が2トップ気味に前線でボールを収めようとするが、中盤での厳しいプレスで思うような形を作れず、後半へ折り返す。主体的にゲームを動かす時間を長く与えられたことで、少しずつ水戸にもリズムが生まれ始めるが、東京はすかさず三田に代えて橋本と投入。すると57分、自陣で奪ってのカウンターから楔のパスを受けた前田がボールを落とし、フリーで受けた橋本が思い切ってミドルシュート。コンパクトに振り抜かれた右足から放たれた矢のようなシュートは、ゴール左上隅に突き刺さるスーパーゴールとなり、東京が大きな追加点で2-0とリードを広げた。後が無い水戸は、前線に鈴木(武)・馬場といった攻撃に特徴のある選手を投入し、ゲームの流れを引き戻そうとするが、アタッキングサードに侵入する前に東京の守備網にかけられてしまう場面が多く、決定的な場面をほとんど作ることができなかった。結局、堅実な試合運びでゴールを守り切った東京が森重・丸山の不在を感じさせない完勝。年末に行われるベスト8進出を決めた。